井穴刺絡療法のメリット

新潟整体協会＆おやなぎ整体・マッサージスクール

オフィシャルブログ

■ 二十年間、一人の生徒さんに二人の講師で指導しています。

経絡と井穴刺絡療法

今日は、６月１５日午前４時７分、辺りはまだ薄暗い。

次第に明るさが増してくるだろう。

先程から浅見鉄男先生の著書『２１世紀の医学』を拝読して居たら、今の時のように、暗闇の中で喘いでいる一部の医学の世界にも少しずつ希望の光が射してきていることを暗示させ、嬉しくもあり、これからの勉学の励みにもなる。灯かりをともされた浅見先生に深く感謝です。

著書の中に、（P２２）

（３）井穴刺絡刺激伝導路の存在

現代医学に於いては神経伝導路は神経系であり、（病的、生理的を問わず常時生体に存在する）井穴刺絡の場合は、その伝導路（求心性）は病的のときにのみ現われ、生理的のときには現われないと考える。

この一節に、新潟整体協会で経絡を学んだ人なら思い当たるだろう。

ツボは健康な時には出てこない。

病的状態の時に顔を出すのである。

加茂整体（おやなぎ）の伊藤直美さんはそれを以前から整体講座の中で話していた。

施術では、的確にそれを捕まえる。

その技術のすばらしさには師匠？である私も大変に驚く。

浅見先生の臨床から、霧に包まれていた経絡がその姿形を我々の前に現す。井穴刺絡により鑑別診断ができる点も治療家にとっては頼もしい。

目に見えない経絡に対し、多くの者は、迷いがあるはずである。

それは認めよう、しかし唯物的思考しか持ち合わせていない愚かな者は、経絡なんて存在しないと嘯（うそぶ）く。

まるで空気は目に見えないから無いという幼児のようだ。

短絡的に否定せずに、５千年以上なぜ消えないで残っているのか、考えて欲しい。

そしてもう一度この言葉を噛みしめて欲しい。

病的のときにのみ現われ、生理的のときには現われないと考える。

経絡は気と血の通り道である。

血液が隅々まで十分に循環していることで健康が保たれる。

それが崩れるのは自律神経のなかの交感神経と副交感神経のアンバランスによってである。

この世界はすべてはシンプルであると考える。

交感神経、副交感神経、虚実、表裏、二進法…等々。

複雑にすることで、人を惑わす。

複雑にすることで儲かる商売は多くある。

枝がいくら茂っていても、木の根っこは一つである。

シンプルである。

あれから1時間が過ぎた。

明るくなってきた。

朝日を浴びて、良き一日が始まる。

井穴刺絡療法のメリット

浅見鉄男先生「２１世紀の医学」P22より

病態変化より得られるメリット
（1）病気の早期発見に役立つ
（2）病症の重症度及び予後の判定に役立つ
（3）井穴刺絡治療回数の目安がつく
（4）どの臓器が悪いかの判定に役立つ
（5）病気の診断並びに鑑別診断が早期に出来る
（6）病気をおこしている神経系が分る
（7）病症の改善により神経系の高位中枢を介したものか、低位中枢を介したものかが分る

その他のメリット
(1)誰でも容易に行える。誰が行っても同じ効果が得られ、しかも速に効果を察知することが出来る。
(2)使用する材料器具が容易に手に入り而も経費がかからない。
無医村対策の一助になると思う。
(3)副作用は殆どない、而も致命的な事故は一件もない。
(4)非常に早く治り、而も薬物その他の治療を余り多く必要としないので経済的である。
(5)内科、小児科、整形外科、耳鼻科、眼科、皮膚科等全般の科に亘り治療することが出き
而も治癒率が良い。特にアレルギー性疾患（Ｉ、Ⅳ型）の治療に当り、抗原の探索、長期の減感作療法等のわずらわしさはなく、また、内服、注射等の使用も殆ど無いか、または少しですむ。
(6)心身症疾患及び不定愁訴症候群には最適の治療と思う。
(7)筋のこり、神経痛，腰痛症、むち打症、関節痛等にも効果あり。
(8)最大のメリットと思われるのは井穴刺絡効果は患者の自律神経並びに体性神経を介し
て臨床的治療効果をあげることが出来る点にある。更に不快な雑多の検査をしないですむ。近代医学に於ける治療は大部分薬物刺激による自律神経及び体性神経を介しての治療効果であって、そのために個人差によるデータのばらつきがみられ一抹の不安定感をかくすことが出来ないのではないかと思う。