『ピロー少尉ビックリマーク至急メインブリッジまでビックリマーク
4人で談笑に興じていると突然の呼び出しが掛かり、嫌な予感と共にメインブリッジへと急ぐ。
『ピロー・ガーランド少尉、到着致しました。』
敬礼するピローにアキが視線を送り。
『ピロー、コーウェン将軍から重大な話しがあります…閣下。』
『少尉…呼び立ててすまない…実はジオンの目的が判明した…最悪の目的がな…』
コーウェンが重々しく、苦々しく話した内容は最悪の作戦内容だった。
…ジオンは戦争の早期終結の為に地球連邦軍総司令部ジャブローの直接攻撃を目論んでおり、正確な所在地を付せられているジャブローに対し南米大陸ごと壊滅させるべくコロニーを投下する…そんな作戦を聞かされた。
『な、なんて事を…そんな事…南米どころか地球全体にどれだけの影響が…』
『そうだビックリマークその上で奴は…ギレン・ザビという男は【ジオン国民だけが優越種であり、全人類はジオン国民に支配されるべきビックリマーク】と言い放った…コレはジオン国民以外ならばどれだけの人命が喪われようと構わないと云う事だビックリマーク
少しの沈黙を挟み続けた。
『ピロー少尉…これは命令ではないし、君は断っても構わない…生きて帰れる可能性は極めて低い…作戦とは呼ぬ…君達、第13特殊部隊とセイバーフィッシュの機動力だけが頼りの嘆願でしかない…敵軍中心辺りを航行するコロニーを直接攻撃し落下を阻止して欲しい…頼むビックリマークピロー少尉ビックリマーク
ピローは静かに頷きメインブリッジを後にした。
『隊長ビックリマークどうしたんですか?弾薬、燃料の過剰積み込みですよ?』
『出撃予定時刻をオーバーして予備タンクまで積まれてます?』
『トーマ、アッシュ、サユリよく聞いてくれ…』
ピローは部下達にコーウェンから頼まれた内容を説明した。
『隊長…アッシュは南米に家族が…』
3人の視線がアッシュに集まった。
『大丈夫です隊長…やります…俺はやりますよ…お袋と弟達をこの手で守ってやりますよビックリマーク
『アッシュ…』
『俺もやりますよビックリマークアッシュの家族なら俺の家族も同然ですよビックリマーク
第13特殊部隊が決死の覚悟を固めた処に声を掛ける者達がいた。
『俺達も行くぜ?』
『途中までの護衛でね音符
『ヤザン!?ライラまで…?』
『お前は俺がライバルと認めた漢だ…俺の方が上官になるまで死なれちゃ困るんでね?』
『お前等…途中で置いて行くぞ?』
『なら帰りまで待つさ…空で戻っても艦まで連れて戻れるようにね…』
コロニー落下阻止作戦が始まる。
隊長機の被弾に動揺の隠せないアンディ、ミハイル両機は密接したままに動きを止めてしまい、目敏いトーマとアッシュは同時に中距離用ミサイルを発射させた。
咄嗟、反応して見せるが自機への攻撃だけで精一杯で回避ルートまでは気が回らなかった…。
ミハイル機は後方斜め下へ避け、アンディ機は前へ出た結果…ミハイル機は頭部をアンディ機は背面ランドセルを大破…。
『アンディビックリマークミハイルビックリマーク
『だ、大丈夫です…バックパックをやられたので自分では動けませんが…ミハイルは頭を…』
『ミハイル…アンディを機を捕まえられるか?』
『あぁ…なんとか…』
『よし…アンディはミハイルの目となれ…2人で協力して撤退し…』
視界を奪われていたシュナイダーが部下達に指示を出している間にピローはシュナイダー機に向けて中距離用ミサイルを発射していた。
『ば、馬鹿な!?いつの間に?』
『た、隊長~ビックリマーク
『く、来るな!?ガルシア~ビックリマーク
シュナイダー機を庇うべく飛び出したガルシア機は腰から右足一本を大破、自力での移動が難しくなってしまった。
シュナイダーはガルシア機を捕まえると指示を出す。
『ミハイルビックリマークアンディを連れて離脱しろビックリマークアンディ、ガルシアは目の役割と弾幕だ…マシンガンを掃射ビックリマーク離脱するぞビックリマーク
サイクロプス隊に残された唯一の選択であった。
2機のザクで2機のザクを牽引しながら公国軍特務部隊は撤退し、勝ち残った連邦軍特殊部隊は…。
『隊長、奴等逃げて行きますよ音符
『追うぞアッシュビックリマーク
『待てビックリマークトーマ、アッシュ帰艦するぞ。』
『えっ?チャンスですよ?』
『俺のは弾薬、燃料が切れそうなんだが…お前等のは?』
『了解です音符俺も帰艦しますよ音符途中でガス欠してマトになりたくありません音符
『解りました…俺も帰ります…』
『良しビックリマークサユリ音符聞こえてたな?整備班に連絡しといてくれ音符
『はい少尉音符無事に帰って来て下さいね音符
第13特殊部隊の初陣は…ムサイ1隻、パプア2隻、ガドル7機、ザク3機を撃破し逃したモノの2機のザクを中破と2機のザクを小破…という3機のセイバーフィッシュならば立派なエースチームだと胸を張れる戦果となった。
3人は帰艦し補給が終わるまで束の間の休息を得ていた。
ジオンのブリティッシュ作戦が進む中で…。
部下達に気を取られ2機のザクに挟まれる形となったピローは機体を上昇させるが、シュナイダーはコレを察知し逃さない…急降下させると眼前のガルシア機に威嚇の射撃を放ちザクの脇をすり抜ける…が、シュナイダー機が前方を塞ぎピローは再び挟まれてしまっていた。
『ちぃビックリマークチョコマカとしやがるビックリマーク
『落ち着けガルシアビックリマーク熱くなるんじゃあない…』
まだ若いガルシアを諫めながらシュナイダーはマシンガンを連射し威嚇するが、ピローは冷静は回避し状況を分析…ツノ無し狙いで隙を誘う作戦を考えている…。
『トーマビックリマークおいトーマビックリマーク
相棒からの無線に鬱陶しく応える。
『何だよアッシュ!?今はちょいと余裕なんぞ無いんだぞ!?
『安心しろ…俺もだよ…が、隊長はもっとヤバイみたいだぞ?』
『確かにな…だが…こっちも手一杯だ…』
『1対1だからな…2対2ならどうだ?』
『成る程!?隊長の救出だなビックリマーク
『そうだ音符
その瞬間、アッシュ機とトーマ機が申し併せた様にトップスピードで正面から接近する、それぞれを追うアンディとミハイルのザクも後に続く。
『奴等…死ぬ気か?』
連邦軍屈指のパイロットコンビが戦術航宙ショウの幕を上げた。
トップスピードで正面から衝突する寸前に両機は同時に右へ急旋回し衝突を避ける、追従して来た2機のザクはバランスを崩しつつも衝突を回避してみせた。
大きく崩れたバランスを立て直す為に2機ザクは動きを止める…瞬間、旋回しきった2機のセイバーフィッシュは両サイドからバルカンの連射を始めた。
『な、何!?
『アンディビックリマーク
ザクは互いに相棒の左肩のシールドを文字通り盾として防ぎ回避運動に入る。
スピードと連携で勝るセイバーフィッシュ達は次第に哀れな2機のザクを追い込んでいく。
『アンディビックリマークミハイルビックリマーク
窮地の部下に気を取られたシュナイダー自身にも隙が生じ、ピローはその瞬間を見逃さずバルカンを連射した。
『な、何!?いつの間に!?
咄嗟にコクピットは隠したものの頭部はむき出しのままでモノアイを破損、視覚を奪われた。
『た、隊長ビックリマーク
『大丈夫だ…カメラをやられただけだ…それより…そっちは?』
『はい…無事です…肩をやられましたが装甲板だけです…動けます。』
だがここは戦場でありトーマとアッシュも甘くはなかった。