昨日は、元町に建つ函館ハリストス正教会で
はこだて検定合格者の会主催の講演見学会があり、
その歴史や文化にたっぷり触れてきました。
今年は重要文化財指定から40年の節目の年。
今回は、長きにわたった保存修理工事の詳細と、
教会のさまざまな伝統について、
児玉神父の講話を伺いました。
このブルーの屋根は、銅板を人工的に緑青で覆い、
今は明るい色になっていますが、
20~30年後、本物の緑青に置き換わり、
修復前のような落ち着いた色になるそうです。
講話が終わって外に出ると、
鐘塔の左側、夕暮れの空にうっすら虹が!
明日も晴れ、なんだかいいことありそうです。
続いて聖堂に移動しての解説(許可を得て撮影)。
聖堂自体と共に重要文化財に指定されているのが、
この世と天上を隔てる聖障(イコノスタス)です。
聖画はロシアから運ばれてきましたが、
見事な細工の木枠は日本の神輿職人の制作だそう。
今回、聖画は東京に送られて修復されましたが、
取り外せなかった6点だけはここで修復、
その職人のていねいな技術で美しく蘇りました。
床の花ござも今回修復されたもの。
海外と違って、靴をぬいでござに上がるのは
(現在は劣化防止のため絨毯を重ね敷き)、
日本式に考えられたスタイルなのだとか。
聖堂の見学を終え、17時からの夕べの祈りの前に
鐘がつかれるとのことで、外から見学。
6つの鐘が奏でる特徴ある旋律は
下からでもすごい音量で迫力満点ですが、
つき手のかたが防音具をつけてるのにはびっくり。
最後の音を打ち終わると同時に、
摩周丸の17時の汽笛が鳴ったのはお見事でした。
最後に、約1時間半のお祈り(晩祷)も見学。
途中18時に隣のカトリック教会の鐘が聞こえて、
元町教会群の距離の近さを改めて実感しました。
お祈りの終わりには、また鐘がつかれます。
美しい半月と、函館山山頂展望台の灯り。
函館の地に江戸時代末期から根づいてきた
教会の歴史に触れられた、貴重な時間でした。
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