James Setouchi
2024.11.6
英語の「学力」を上げるには?
1 リスニング力をつけるには? と尊敬する英語の先生(高校)に伺ってみたが、あくまでも一案だが、
・TEDを聞く。
・NHK WORLD JAPANを見る。
・スクリプト付きのものもある。
・自分のレベルより少し上のものを、毎日15~20分ずつやる。(今日2時間やって1週間放っておくよりも、毎日少しづつやる。):英語の先生はそう言われた。
・私はリンガフォンの最上級(しかもイギリス英語)を大枚をはたいて購入し全く身につかなかった。この経験からは、自分のレベルにあったものを使う方が良い、ということになる。
・マララやグレタのスピーチなら簡単。アメリカ大統領のもいいかも。トランプのはわかりやすい。オバマのは勇気が出る。バイデンやカマラ・ハリスも素敵だ。
2 英語の「学力」を上げるには? 今の文部科学省や大学入試センターが考えている方向にピタリと合っているかどうかわからないが(詳しくはそれぞれの学校の英語の先生に伺うとよい)、例えば、
・英語の基本構文150を反復練習して諳誦。毎日15個ずつなら10日で1セット、100日で10セット。これで完璧に行ける。その中には重要イディオム、単語も入っている。これを有効に使っている(と思われる)のが学芸大付属や某私立進学校で、高2終わりまでにセンターレベルなら満点になる。学付の先生はあるとき高2の終わりにセンターは全員満点だと豪語していた。(今は知らない。)
・私の先輩はポーの『黒猫』を丸暗記したそうだ。英英辞典も引いていた。(文一に現役で合格。)私はまねしようとしたが私には合わなかった。
・私は長期休みなどにちょっとしたテキストを読んだ。『ヘンリー・ライクロフトの私記』(ギッシング)、『赤い子馬』(スタインベック)、『幸福論』(ラッセル)、『動物農場』(オーウェル)など。英米系の世界に目が開かれてよかったと思う。中学の時の『あしながおじさん』(ウェブスター)は、左ページに英文、右ページに語句や文法の説明のあるもので、学習に便利だった。本屋に行けばそういうのも売っている。
・英字新聞や英文雑誌を読め、と言う人もある。学習用のもある(MainichiWeeklyなど)。
・入試対策の過去問は、やる。英語でも小論文でも総合問題でも英語は出てくる。学部によるが、京大や九大はもちろん、福山市立の小論文でも英文が出ていた。見ておく。特に文系は英語の配点が大きく、英語で入試は決まることも多い。入試レベルの英語ならやりさえすれば誰でも出来るようになる。最近の高校生は勉強している人としていない人の差が大きいと聞く。文系入試は必ず英語が要る。理系も英語を使うが、理科と数学がより比重が重い。但し「英語化は愚民化」と九大の先生が書いていた。私は漢文、古文、近代文学を読んで貰いたいと思っている人間だ。が、政府の方針で「ハウマッチ・イングリッシュ」を全員に、また高度な受験英語を難関校受験生に、要求する時代が来た。
・村上春樹は『職業としての小説家』(新潮文庫)の中で、高校時代(神戸高校→早大)に英文の小説を読んだ、と書いている。(216頁)
・大学では英文で論文を読みゼミをしてレポートも英文で書いて提出、というケースも多々ある。そうしているうちにさらに英語力(その分野の)は付いてくる。理工系も。医薬系も世界の最先端はアメリカなのでどうしても英語で書いた学術誌を読むことになる。だから医薬系は入試でも英語を出す。医師は、町の高齢者にとっては、近所の町医者が一番大事だ。が、大学では、臨床と研究を両輪でやるので、英語で医学論文を読み書きする。アメリカの大学に留学する人も。
・鳥飼玖美子『通訳者たちの戦後史』(新潮文庫)は面白い。戦後進駐軍(米軍)がいた、近所の教会で英会話が勉強できたなど。
・種田輝豊『二十カ国語ペラペラ』は高校時代に読んで面白かった。種田氏は東京外大→通訳。
・シュリーマン『古代への情熱』にも語学の勉強の仕方が載っている。隙間(すきま)時間を有効活用、作文をしては諳誦、などと書いてあった。
・福沢諭吉『福翁自伝』も面白い。緒方洪庵の適塾で学生同士で勉強し合うところが実に面白い。福沢は蘭学、英学と学んだ。西洋の学問(自然、社会、人文)の全てをオランダ語や英語を使って学ぶ。幕末~明治初期の人々はそういう学びだった。どこまで深いか、などの問題はあるが。
・森鴎外『ヰタ・セクスアリス』には、ラテン語の語源にもどれば単語はすぐ覚えられる、と書いてある。その通りだろう。
とりあえずここまで。 R4.3.19(土) R6.11.6改