嗚呼 村上の鮭よ! | James-kozoのブログ

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村上の言い伝えによれば、飢饉の年ほど多くの鮭が川を遡り、領民たちを飢えから救ってくれたのだという。そのため、藩は「種川」と呼ばれる産卵場をつくり、ここに世界初の人工孵化増殖技術が生まれる。この場所を村上藩の侍たちが護り、無事に孵化した稚魚は海へ下って、再び還ってきた。時代が明治に入り官営となると、鮭漁の収益は子供たちの通う学校の設立と奨学金に使い、多くの優秀な人材を世に送り出したのだという。これぞニッポンの心意気ではないか

その村上藩の酒飲みと知り合いになりました。定番の組み合わせはこれだそうです。かどやの鮭チップと「大洋盛」。当然酒は熱燗向きです。 

燗銅壺は飛龍。明治期の作。盃も明治期で、帝国陸軍近衛師団騎兵隊の軍盃。村上の酒と魚を最大の敬意で迎えましょう。カッティングボードは私が桜の原木から作りました 

焼けてきた焼けてきた 

燗の温度は上燗で

おっと、村上の流儀を忘れてはいけません。「かるくあぶった鮭チップを熱燗にちょっとつけてからやるんです」とのこと。ではいってみましょう。村上の歴史をいただきます

なるほど  ここに村上の歴史が咲き誇る

酒は大洋盛  地元の飲兵衛たちが気楽に飲めるようにと、酒蔵はこの酒を1本750円で提供しているのだという。村上の心意気が胸にしみる夜

翌日も大洋盛。私は4合あれば2~3日飲めます。今夜の燗銅壺は「葛城」。江戸後期の作。京都の旧家より出た逸品。村上の鮭は平安時代から京の貴族たちに送られていたそうで、こういう組み合わせもあったかも知れません。盃は信楽焼きの自然釉。

「木枯らしや信楽焼きに酒を注ぎ」 おもわず一句出てしまいました

翌日はライウイスキーと酒チップを合わせてみました。鮭チップにはブラックペッパーとオリーブオイル。鮭トバは歯に引っかかってこまるけど、これは大丈夫。

おまけ  燗銅壺は猫と差し向かいで飲めます。こんな感じ