五十嵐貴久 「スカーレット・レター」(実業之日本社文庫)

 

中堅出版社の編集者・春川澄香は、ある意味自分が発掘した新鋭女流作家である山科和美の新作の打ち合わせの為、編集長と共に和美の実家である岩手の山奥の温泉宿を訪ねる

初めて訪れた宿は寂れており、病に伏した父親と看病する母・そして絶世の美青年である兄の奏人スターの4人で営んでいた

部屋に付くと卓の上に赤い封筒が置かれており・・・以後、不愉快な幻聴や奇怪な老人の姿が纏わりつく様になり、更には村で起きた殺人事件と東京のある一室での人気作家の殺人事件が発生し、混乱と恐怖が巻き起こっていく・・・ドクロ

五十嵐お得意のホラー+ミステリの怪作キラキラ

 

 

五十嵐は好きな作家の一人で、ココでも、も~何作もUpしていて、実に様々なジャンルを書き分けている人気作家なのだが、彼の得意なのに「ホラー」がある

が、私はホラーが苦手・・・というよりも嫌いな方である 特にオカルトテイストのを真面目に説かれると、気分が乗らずシラケてしまうのである

更に、結末が結局オカルトで魑魅魍魎の仕業とかとなると、ナンでもありジャン泣となってしまうのだ

なので五十嵐にはソチラ方面の人気作やシリーズがあるがPassしてきたのだが、今作は作家+編集者の内輪業界モノのテイストがあり、しかもホラーだけでなくミステリの要素もガッチリあるとのコトだったので買ってみたのだが・・・

うぅ~ん・・・やっぱホラーってのはアレですな 個人的にしっくりきませんナショック

また途中オカルト体験とかを主人公の澄香が味わうんだけど、ナンかそんなにねぇ~という感じだったし、結末に至っても「あぁ~そ~なりますかぁ~」となってしまったし、ミステリの部分もそんなに感心しなかったんですよネ まぁ~ある意味ソチラの謎解きの方は+@的な感じでもありましたしネ

というコトで・・・やっぱり五十嵐のは、ミステリだったりエンタメだったりアクションサスペンスなのだったりが好みで楽しめると再認識した次第

なのでソチラのを見かけたら買うけど、コッチ方面のだったら・・・汗うさぎですナ

 

 

折原一 「失踪者」(文春文庫)

 

犯罪ノンフィクション作家の高嶺隆一郎は、真犯人に直接インタヴューする手法を取り人気を得てきた

その中で埼玉県久喜市で発生している連続失踪事件の調査をしていると、15年前に起きた同様の事件との関連性に気付くッアセアセ

まさか犯人はアノ「少年A」なのかッはてなマーク

月曜日に女性が消えるコト・現場に「ユダ」と書かれたメモが残されているなど、共通項があるのだ

現実世界の事件をモデルにした、身の毛もよだつノンフィクション風ミステリ

 

本書の単行本は’98で、文庫化が’01の作品

で折原と言えば、かなり技巧を凝らしたミステリを書く作家で、新本格的なのがメインではあるのだが、ソレを敢えて逆手に取ったパロディ・パスティーシュ的なライトな作品もあれば、オカルトめいたテイストが全編に染みわたる作品も逢ったりと、実に豊富な面を魅せてくれる人気作家である

今作はある意味シリーズとも言える作品で『○○者』というタイトルになっていて、それぞれに直接濃密な繋がりはないのだが、ほんのりLinkしているので、その辺りがファンとしては楽しいニコニコ

今作は神戸で起きた≪酒鬼薔薇事件≫がモデルとなっており、15年前に起きた残虐陰湿な事件の再来と怖れられ、逮捕された少年Aの再来か、もしかして社会復帰しているとされるソノ本人がもしや・・・と市民が怖れ慄く中、ノンフィクション作家が真相を追い求めていく

というのがストーリー

現実に起きた事件をモデルにしている為、読み手側のコチラにもリアリティが伝わり、いやぁ~な浮遊感が作中に漂い、不穏感が読み進める毎に増していくのだガーン

だが、ソコは折原 叙述トリックの鬼とも呼ばれた作家なのでしっかりキッチリまとめて仕上げてくれる!!

なので不愉快なストーリーでありながらリーダビリティがあるのである

実際、私は全部と言う訳ではないが、ソレなりに折原のは読んでいる

たまたま、ココで「関連」でも紹介する事がなかったのだが、折を見てまたUpしたいと思っている

だけど・・・バラバラに仕舞ってあるんで所在が笑い泣き

今回は「共に作家が登場するミステリ」という括りでPick Upした次第というコトでウインク