松嶋智佐 「女署長の一番長い日」(朝日文庫)

 

住宅地域と農業地域が7:3という、日本全国ドコにでもありそうな白堂市警察署で起きた様々な事件とは・・・

40歳を前に警部補となり捜査二係に異動してきた樫原有子は、いきなり署内の金庫から消えた一億円の行方を追うコトに *同期の紅葉

元旦早々の当直中、色んな通報が入り闖入者までもがッ *正月の闖入者

警察官ではない職員たちが遭遇した災難と事件とは *警察官ではありませんが

たった1回遭っただけの隣県の警察官の葬儀に参列した女署長はソコで *女署長の一番長い日

深夜、白堂警察署に投げ込まれた他殺体を巡り捜査は混乱する *警察署前死体遺棄事件

警察ミステリを代表する、元白バイ乗りの女流作家の連作短編集キラキラ

 

 

も~何度も何冊もココでUpしている松嶋の警察ミステリの連作短編集

舞台は架空の地方都市だが、人口20万人程度で7:3位に比率で住宅地と農地となっている・・・となると、「ハハァ~ンニヤリ 松嶋、私のトコを参考にしたなッ!?」と思う人が大勢いるんじゃないだろうかはてなマーク 実は私んトコもんな感じの割合だし、人口もんなモンなので描かれている事件はウチの市内で発生してもオカシクない感じがする富士山

だけに、ナンかミョ~に親近&納得感が湧いてくるのである

描かれている事件も、署内での窃盗・署内への侵入者・警察職員に対する各種のハラスメント・など、実にありそうな案件なのである

残り最後の2つは、↑らのリアリティというよりもミステリ的なストーリーとなっていて、特にタイトル作となった「女署長~」では、葬儀の間に推理を巡らせ解決に導く鋭い切れ味が堪能でき、5つめは刺激的な始まりから王道の展開が待ち受けており、短い中でスピード感で以って解決までが描かれ、やっぱり充分に満足できる仕上がりとなっている

また登場人物たちも普通にいそうなキャラたちであり、ソノ辺りはサスガ≪女流・横山秀夫≫と呼ばれているだけあって *ま、私だけが勝手に呼んでるだけですけどネ口笛

よりリアリティが感じられ面白かった

やっぱり松嶋の今後が更に楽しみとなる1冊であった音譜

 

 

森村誠一 「殺人プロムナード」(角川文庫)

 

21歳の女子大生・美座ゆり子は名前の通り、実に美しい・そして心も清らかな女性であった

何1つ不自由なく育ったゆり子の周りには、一流大学に通うボーイフレンドがまとわりつき、華やかな生活を送っていた・・・が、次第にゆり子の胸に隙間風が吹き始め、遂にはある一人の男性の出現が、彼女の幸せな生活を根底から揺るがし始めたのだったッネガティブ

市井の一般人たちの普通の社会生活に起きる、チョッとした異変からの事件を描く、サラリーマンだった森村の決して消えぬ闇を込めた社会派推理短編集

 

本書はS63に刊行された作品で、↑のは翌月の2刷目のモノ

収録されているのは、殆どがS45~47の間に、新聞や雑誌などの掲載された短編作で、過去に文庫に編まれなかった作品を、この際に一気に集めてまとめた作品集となっている

その頃は森村が乱歩賞を獲り、ようやく遂に念願の作家一本で喰っていけるか喰って行くゾッとメラメラいる意気軒高な時期に書かれた作品で、「組織の幾らでも替えの効く歯車」だったサラリーマン時代の怨念を込めた暗めのトーンで〆られていて、高度経済成長期の終焉がハッキリと誰の目にも見えながらも、まだX2ソノ余韻を味わおう・謳歌しようとしていた時代であり、その後のバブル時代~ソノ終焉破綻~今も長く続く経済的氷河期との一連の時代の流れの一時期の証明ともなる作品郡となっている

なので作品内で描かれる登場人物たちや世相や状況・社会や男女の大人や子供らの一般常識や道徳観などが、今とは大きく異なっているので、読み比べてみると隔世の感があって面白いかもしれないウインク

また解説では、ミステリ評論家の山前譲が、森村の当時の短編に於ける題材や傾向などを資料と共にグラフにしてくれているので、ファンとしては貴重であり重要なページとなっている

 

ふぅ~連続して「関連」で森村を取り上げたが、まだX2ストックはあるので当分は困らない

関連付けできるミステリとして、メインの方を読んでいて頭に思い浮かぶ作品はあるのだけれど、いつも書いてる様にソレらが手元に直ぐに手に取れる状態・状況にないコトが多く、それならばッパーと、常に目の前にある【森村ゾーン】に頼りがちになってしまうんですワてへぺろ