下村敦史 「そして誰かがいなくなる」(中公文庫)

 

ミステリ界の重鎮大御所売れっ子で覆面作家を貫いている御津島摩朱李が、新しく建てた洋館へ呼び寄せたのは、新鋭のミステリ作家3名と文芸評論家と担当編集者に加え、名探偵を名乗る者の計6名だった

その館は・・・正に「ナニかが起こりそうな」雰囲気が漂っていた

森の奥で周囲にはナニもなく、しかも当日は猛吹雪に襲われ「クローズドサークル状態」であったッ雪

やがて館内に御津島の悲鳴が響き渡り、無惨な刺殺体として発見されたッガーン

そして次々と被害者が・・・著者が《自身のモノ》を全投入した衝撃の怪作

 

 

表紙のカバー写真も、中に挿入された館内の写真も数々に、「館モノ」には付き物の見取り図などなど・・・ソレらは全て実物であり実在し、ソレらは全て作者である下村のモノであるッガーンと言うのだが・・・

本当にミステリの世界観漂う満載の館を実際に建てて、ソコをネタ・舞台にして書き上げた渾身の畢生のミステリとのコトと言うのが先ず前代未聞で、本当に実行してしまうとしたら江戸川乱歩か綾辻か二階堂・有栖川位しか思いつかないが、本当にはしていない(多分だけど)

だとしたら、「○○かッ」と言いたくなるが、コレが作家たる者の執念なのか?

天晴と言うべきかびっくりマーク、今、も~既に後悔してないのかはてなマークと訊きたくなってくる

奥さんとかは賛成してるのか(いるかど~か知らないがウインク)子供らは喜んでいるのか(←同)

今はE~としても、今後同級生とか呼べないよ家庭訪問とかはご近所付き合いとかするの!?

などなど、質問が山の様に浮かび上がるし、第一、自身が語っているが「このネタは一度限り」なのに・・・辺りを考えても、下村の決断を大いに褒めるべきだろう ココまでネタの為に出来る・する根性に呆れる・・・もとい、放心してしまう汗うさぎ

も~ミステリ好きなら誰でも分かるとは思うが、アノ歴史的名作のオマージュであるので、展開などもソレに沿っている

にしても・・・と言う想いが消せずに読了出来た・させられた1冊であった驚き

 

 

アガサ・クリスティー 「スタイルズ荘の怪事件」(新潮文庫)

 

先の大戦で負傷したわたし(ヘイスティング)は、偶然出会った旧友の薦めで閑静なスタイルズ荘で静養するコトとなった・・・

が、ソコで奇怪極まる怪事件に遭遇するコトとなったのだった

荘の女主人で富豪でもあるイングルソープ夫人が、深夜の密室状態の中、毒殺されてしまったのだガーン

混乱極まる中、たまたま村に滞在していた元ベルギー警察の刑事であった、エルキュール・ポアロが、ソノ怜悧な頭脳による鮮やかな推理で以って事件の捜査を始めた

「ミステリの女王」アガサ・クリスティーの衝撃のデビュー作スター

 

とまぁ~、↑でチョッと挙げた「ミステリの女王」の名を今も尊敬で以って讃えられているアガサ・クリスティーのデビュー作にして、【世界三大名探偵】の一人に数えられているエルキュール・ポアロの初登場作でもある星

元えベルギー警察の探偵で、小柄で卵型の禿頭姿・自らを「灰色の脳細胞」と呼ぶ鋭い推理力で、今作でもだが今後も数々の難事件を解決に導いてく

デビュー作なのでだから初登場は当然なのだが、ポアロのキャラ立ちもモチロンだが、やはり作品の出来・ミステリとしての出来が良くないと次がないのだが、ソノ難問を難なくクリアしたからこその今以っての人気と評価があるのが良く分かる

郊外の閑静な荘で起きる密室殺人・富豪の女主人の夫にソノ連れ子・先夫の息子にソノ嫁に孫がいて、更には面倒を見ている娘に毒物の大家までが登場すれば、そりゃ~荘の中は怪しさ猜疑心と容疑者で溢れかえってるってモンですワ

地元警察の探偵もいて、ソコに完全な部外者であるわたしと名探偵との触れ込みのベルギー人までが絡み合うという、王道的な展開 そして解決篇にて明らかにされる謎と犯人は、一同に会した場所(広間とか)で明かされる・・・などなど、今にも通じる展開が待っている

そりゃ~刺激的でトリックを施した現在のミステリからしたら、今ドキのコが満足するかは分からないが、ミステリ好きなら先ずは一度クリスティの道を辿って欲しいなぁ~と思ったりするニコニコ

原作はイギリスで1920の刊行され、日本に輸入されたのはいつかは分からないが、新潮文庫版の初版がS34で、↑のはS62の30刷目のモノ

モチロン例によって「BO」の100均のコーナーで買ったのであるが、値段が「105」となっているので消費税が5%の時代だったのは間違いないのであるてへぺろ

が、正確な時期は覚えていないのである

 

本当は「関連」としてオマージュ元のが相応しいのだが既にUpしているし、かといって他の作家の「館モノ」がピッタリなのだが、コレも既出だったり家内行方不明だったり、そもそもそんなに読んでない&持ってない(てへぺろ)という事情もあっての今回のセレクトであったりする次第なのであるグラサン