朗読劇コンクールでした! | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」

今年も、東京都高校演劇連盟城東地区のイベント、朗読劇コンクールの講師を務めさせていただきました。



担当させていただくようになって7年、6回目の開催でした。昨年とおととしはコロナ禍の影響で、午前と午後の部に分かれての二部開催だったので、みんながみんなの発表を見合うことができませんでした。さらに、その前の年(2020年)は、中止だったんですよね。それを考えると、今年は丸一日使ってのイベントに復活して、とてもありがたい気持ちになりました。

さらに、担当させていただくようになってから最多の参加校、なんと25校、200人以上の生徒さんが参加されました。
私1対200人での身体おこしと発声の時間は、汗だくでした(笑)

今年の題材は、私の敬愛する宮沢賢治さんの童話からいくつか選ばせていただきました。「オツベルと象」「雪渡り」「どんぐりと山猫」「やまなし」「ツェねずみ」です。
世代の離れたみなさんなのに、賢治さんだと知って喜ぶ生徒さんもいて、心が通じ合ったような気がして嬉しかったです。

このイベントでは、みなさんの練習中の作品に対してのアドバイスの時間をいただくのですが、参加校が多いこともあって、今年は1校につき5分しかなくて……!
ものすごく限られた時間なので、みなさんが「見せたい」というところまで見られないし、直感的なアドバイスしかできないのですが、それでもすごくよく汲み取ってくれて、実際の発表の時にはっとさせられることが多かったです。

チームワーク、チャレンジする勇気、あきらめない心、などなど、大切なものをたくさん見せてもらいました。



発表の前に、皆さんにお伝えしたこと。
自分でもメモしておきたいなと思って、書きます。

「お客さんは敵じゃない」
お客さんは作品を楽しみにきてくれている味方!
こわがらずに安心して舞台に立とう!

「ハプニングはあるけど、失敗はない」
舞台の上で起こることは、今、その時が真実!
予定していた通りには行かないかもしれないけど、それは失敗じゃない。
最後まであきらめずにやり切ろう!

終わった後の各校への講評も、お伝えしたいことがいっぱいあって、ものすごく早口でまくしたててしまったけど、本当に感じたことだけをお伝えするように心がけました。
これもまた、汗だくでした(笑)

それで、よく考えたら、私自身が、生徒のみんなは敵じゃない、ハプニングはきっとあるけど失敗じゃないから最後まであきらめないぞ、って思ってこのイベントに臨んでいるんだなあと、気づきました。
人は鏡だなあ。

生徒の皆さん、顧問の先生方のおかげで、得難い経験をさせていただき、大切なことに気づかせていただき、もっともっと演劇を好きになり、演劇について人と共有するための言葉を学ばせてもらう、素晴らしすぎる機会を毎回いただいています。

演劇を通じて、みんなが豊かな毎日を送れますように!
本当に、ありがとうございました!