いやああ~、寒いですね。
毎月9日はシアターキューブリックのメールマガジン・きゅ~め~るの配信日でした!
メルマガの配信に合わせて、メンバーが同じお題のブログを更新します。
今月のお題は… 「冬の大好物」。
ちょっと遅れてしまったけど、わたしの冬の大好物を……。
りんごです。
わたし、母方の祖父母は長野出身なので、こどものころから冬はりんごでした。
親戚から箱に入ったりんごが送られてくるんです。
包丁で切ると真ん中に黄色い蜜が入っているりんご。
スーパーや八百屋さんで買ったのは、蜜が入っていたりいなかったりするけれど、
送られてくるりんごには、かならず大きく蜜が入っていました。
みずみずしくて、噛むとシャクシャクする、おいしいりんごです。
小さい時、そのりんごをつくっているおじいちゃんのきょうだいのおうちに、祖父母と3人で泊まりに行きました。
小学校に上がる前です。
上野駅から、特急にのって。
ミシン目でピリピリ切り離すタイプの細長い切符の時代です。
列車の中はみんな当たり前にたばこの煙でいっぱいでした。
席をひっくり返して向かい合わせの4人席にして、そこにおじいちゃんとおばあちゃんと私が座りました。
おばあちゃんは、何度も「浅間山は、禿山だ」ということを私に言いました。
上野駅のホームで買った冷凍みかんが、窓際に差し込む陽の光でちょっとずつ溶けていき、
みかんの下に水たまりができます。
プラスチックのあったかいお茶を、くっついているちいさな蓋に移して飲みました。
列車なのにカーテンが付いているのが珍しいと思いました。
おじいちゃんの実家は長野の上山田というところにあって、
おトイレはぼっとん便所で、下が暗くて、落ちそうで怖かった。
朝、散歩すると、近くにえのきをつめる工場がたくさんありました。
家の隣には竹やぶがありました。
りんご畑に連れて行ってもらって、抱き上げてもらって、はさみでリンゴをパチンと切ってもらって収穫しました。
とにかくこの旅行の目的は「りんごを自分で採る」だったので、
想像とはなんとなく違うような気もしながら、とても興奮していました。
いくつ泊まったのか全然覚えていないけれど、
わたしの覚えている、両親以外の人と行ったはじめての旅行だったと思います。
帰ってから、保育園で何度もこの話を先生にしたような気がします。
たぶん、りんごが取れたんだから、冬に近い時期だったのだろうと思います。
そんなわけで私の冬の大好物はりんご。
きょうも、母から分けてもらった長野の蜜入りのりんごをむいて食べました。
おばあちゃん、おじいちゃん、やっぱりりんごは蜜入りだよね。