行雲流水 | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」

いまだにごろごろしてます。おでかけするんじゃないのかよ!じゃこです!


ごろごろしながらいろいろ考えていたらまたブログを書き始めてしまったという寸法よ。



わたしは、せっかちで早とちりです。

子どものころからそうでした。

あわてんぼです。でも、けっこう頭が早く回るのです。だから、気が急いてしまうのです。

何かを察するのが早く、先に動いてしまうので、いつも、一足飛びに事を運ぼうとして怒られたりしてきました。

やってることはあってるのに、早すぎるのでタイミングがおかしいのです。


そんな性質のため、これまでずーーーっと、常識だと思っていることを実行しない人のことが、ぜんぜん理解できませんでした。


こういう流れだったら、こうなるのは当たり前でしょ、とか、こうすべきなのにどうしてやらないんだろう、とか、そう思っていらいらしてばかり。

怠け者なんじゃないかと思っていたわけです。


でも、たいていのことに関して、わざわざ悪い方向に持っていこうとする人なんて、ほとんどいないんです。

みんな、できることはできるだけやろうと思っているんです、たいてい。

やらないのは、きづいていなかったり、知らなかったりするだけなんです。


それをなんだか最近とっても実感として分かるようになって、一足飛びに、「なんでやらないの?」と怒ったりすることが、ぐんと減りました。


その前にまず、もしかしたら知らないのかもしれない、ということが頭に浮かぶようになりました。


私だって、知らないことだらけ。

知らないことを「どうしてやらないの?」といわれても、こまるもの。

私の常識は、わたしだけのもの。他の人には他の人の常識がある。


いまのお芝居の座組は、37人の大所帯。

みんなそれぞれ異なったバックボーンを持って、でもいまここに集っている。

どんなに仲がよくても、それぞれの常識にはどうしてもちがいがあって。

知っていることもあるし、知らないこともある。

どんなに基本的な、基礎的なことだと思っても、それができていないのはその人が悪いんじゃなくて、ただそれを知らないだけかもしれない。

だから、余計な感情はぜんぜんいらなくて、ただ、いまここで一番必要なルールを確認するだけ。


知らないことと、やる気がないことは別物なの。

だから、もし確認したときにやる気がないんだと分かったら、いままでのように怒りはしない。

モチベーションの差は、誰かに言われてどうにかなるものじゃないんだから。


そういうふうに考えることができるようになって、ずーっといままでよりも安心した心でみんなの中にいることができるようになりました。

自分が逆にできないことを指摘されても、知らなかった場合は、次からやればいい。

知っているのにやってないことを指摘されたら、いままで以上に反省するけれど。


なんだろう、行雲流水、というかんじかしら。


このかんじ、大事にしていきたいです。