インプロを観てきました。 | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」

高校の同級生のふれきゅーが、数日前に連絡をくれました。


なんと彼女はインプロのスクールに通っていて、発表会があるそうなのです。


インプロって知っていますか?
演劇を志してる人は知ってる人も多いと思いますが、
即興演劇ともいうそうで、その場に集まった人たちで、その時出されたお題を元に、お話を作ったり、演技したりするものです。
これは、単なる表現技術だけでなく、人とのコミュニケーション術としても価値があるということで、社会人の間でもやる人が出てきているそうで。


私はメリーメイカーの稽古でインプロの本を読んで取り入れた張本人ですが、実際観たことがないので、本から想像してかなり実験的に稽古場でやってみたりしていました。
でも、実際系統立ててやっているものを見るのは違います!
百聞は一見にしかず。

今日はその稽古場(スタジオ)にお邪魔して、プレイヤーたちの作るおもしろ空間に参加してきました。

お客さんからお題をもらったりするんです。


メリーでやったことがなくて、おもしろかったのは、「同時拍手」とか、「ワンボイス」とか。
そのほかのちょっと進んだ物語作りも、やってみると結構難しいもんなんですが、今日のベーシッククラスのみなさんでも、すごく個性的でおもしろいお話ができてました。


そもそもインプロの本を読んで私が一番共感したのは、「イエスアンド」という精神です。
相手のやったことや言ったことを否定したり無視したりせず、それを受け入れたり認めたりした上で、その続きを自分が提示する、というようなものだと私は解釈したのですが。


誰かが唐突に、
「わー、すごい大きな猫がこっちをみてる!」
って言ったら、実際は何もなくてもそこには猫がいるんです。
「本当だ。しま模様で目が痛い!」
って誰かが言えばこれはイエスアンドで、
「はあ?猫なんているわけないじゃん」
って言ったらシーンが成立しないんですね。


これって、何かを創り出そうとする現場なら等しく同じだと思うんです。
「私、こんなこと考えて、こんな提案をしたいんです!」
って意見が出たときに、もしだめだと思っても、くだらない、つまらない、やっても無駄だという考えでそれをストップすることをやめて、
どうしたらもっとよくできるのか、そもそも目のつけどころはどうなのか、それよりもいい意見はないか、とか考えることが建設的な考えにつながるだろうと思って。


だから、これは演劇だけにとどまらないというのには私も賛成です。
むしろ社会人の方のほうが、役者みたいな自己顕示欲や意地や焦りや、面白いことを言わなければいけないという強迫観念から解放されてて、かえってナチュラルで面白い時があるように感じました。


まあ、とにかく大笑いしました。


また稽古でも取り入れてみたい、その時はちょっと今日観たことを使えるかも知らん。
と思っています。


ふれきゅー、ありがとう!