ある昼下がり、ウルダハのマーケット。

一人のミコッテがご機嫌に露店に並ぶ商品を見比べていた。

 

「紙とインクと…ペン先も買っておかないとかな」

 

買い物中らしく袋をいくつか抱えている。

ご機嫌に揺らめく尻尾。以前、英雄の取材をしたヒースであった。

取材内容を記事にしたところ、反響が大きく臨時収入が出たのである。

 

「消耗品はこれくらいで、残りは…まだ余裕ある!せっかくだしペンも新調しちゃお!」

 

すっかりご機嫌になっていたヒースは、展示されている商品を見ながら歩き続ける。

 

ドンッ

 

何かにぶつかってしまったらしい。

慌てて前を見るとララフェルの女性がしりもちをついていた。

 

「あ、ごめんなさい!」

 

慌てて謝るヒース。

 

「まったく…ちゃんと前を見てくださいな。」

 

ララフェルの女性はそう言いつつ立ち上がる。

 

「すみません…気を付けます。」

 

しょんぼりと落ち込むヒース。

 

「まあいいわ…ってあら?」

 

ララフェルの女性はヒースをまじまじと見つめる。

つま先から耳のてっぺんまで、まるで品定めをするように。

 

「う…なにか付いてましたか?」

 

おずおずと聞こうとするヒースを遮って、ララフェルの女性は言った。

 

 

「あなた…オウルビーク誌のヒースさん?」

 

「そうですけど…どうして私のことを?」

 

急に名前を呼ばれとっさに聞き返す。

 

「今回の記事、読ませてもらったのよ。なかなか、面白かったわ。」

 

「それは光栄です!」

 

尻尾をピンと立て喜ぶヒース。

しかし同時に疑問も沸き起こる。どうして私だと分かったのだろうか?

 

「あの英雄様はうちのお得意様でね。その情報を逃すわけにはいかないわ。」

 

「お得意様…?失礼ですがお名前をうかがっても。」

 

お得意様?いったい何のことだろう。

増える疑問を抑えつつ、ヒースは相手の名前を聞くことにした。

 

「あら、自己紹介をまだしてなかったかしら。」

「私はリカカ、よろしくね。」

 

「リカカさん、ですね。」

 

どこかその名前には聞き覚えがあるような気がした。

 

「ところで、かの英雄様についてお話ししたいのだけれど道端で話すのもねぇ。…もしよろしければ今夜の予定はあいてるかしら?”友人”としてお話ししたいと思ってるのだけれど。」

 

何か引っかかるような言い方だが、今夜…特に予定はなかったはずだ。

 

「大丈夫です!英雄様についてお話しできるならぜひ!」

 

ヒースは元気よく答える。英雄様の情報が入手できるとあればいかない手はない。

 

「ありがとう。それじゃあ…爺。」

 

「お呼びですか、お嬢様。」

 

どこからともなく老齢のララフェルが現れる。

 

「この方にあれをお渡ししてあげて。あと店にも話を通しておいてね。時間は…そうね19時なら予定も済んでるかしら。」

 

「承知いたしました、お嬢様。」

 

老齢のララフェルは懐から名刺らしい紙を取り出すと、ヒースに手渡した。

 

「こちらのお店に19時にお越しください。」

 

「あ、はい。ありがとうございます。」

 

名刺にはそれなりにいい紙が使われているようで、手触りが良かった。

記されている場所は、ウルダハの郊外にあたる部分だった。ここからもほど近い。

 

「それじゃ、待ってるわね。ヒースさん。」

 

リカカはそう言うと、爺と呼ばれたララフェルを引き連れて去っていった。

 

「すごい人だったな…」

 

あっけにとられるヒースは、少しの間動けなかった。

約束の時間までそこまで余裕はない。この日の買い物は切り上げてヒースは家へと足を向けた。

 

19時、ヒースが指定された店に行くと、リカカが店主と思わしきエレゼンと何か話している。
 
「あそこの席、借りるわね。」
 
「承知しました、お嬢。」
 
どうやら席について話していたらしい。
 
「あらヒースさん、お待ちしてましたよ。」
 
リカカがこちらに気づいた様子で歩み寄り、お辞儀をする。
 
「リカカさん、お招きいただきありがとうございます。」
 
リカカの言葉遣いにのまれてか、ヒースも改まってしまう。
 
「ふふ、そう硬くならなくてもいいんですのに。」
 
笑いながらリカカが言った。
 
「さ、立ちっぱなしもなんですから。座りましょう。」
 

「今日は来てくださってありがとう。急なお誘いだったから、断られてもしかたないと思っていたのよ。」

 

「いえいえ、こちらこそお誘いありがとうございます!」

 

「ところで、ヒースさん。お酒は大丈夫だったかしら?」

 

「あ、えーっと…それなりにですかね。」

 

少し照れ気味にヒースが返す。正直あまり強いほうではないと思っているため、うまく濁しておきたかったところだった。

 

「そう…うちで作ってる新作のエールがあってね。良ければ味見なんていかがかなと思ったのだけれども。」

 

新作!そうと聞いて引き下がれるヒースではなかった。

 

「そういうことでしたら!ぜひお願いしたいと思います。」

 

「ありがとう。ではそれと…何か適当に頼んでくるわね。」

 

そういってリカカはカウンターに注文を付けに行った。

 

ヒースがあたりを見渡すとほかのテーブルの客が目に入る。

ヒューラン、エレゼン、ルガディン…種族は様々だが皆一様に冒険者のようななりをしている。どうやらここは冒険者向けの酒場のようだ。壁には依頼の用紙もところどころ見受けられる。

一通り見渡し終えるとリカカがこっちに向かってくるのが見えた。

 

「何かめずらしいものでもあったかしら?」

 

不思議そうにリカカが問う。

 

「あ、いえ。ここに入ったときにリカカさんがお店の人と話してたのが見えたのですが…さっきの新作の話といい、リカカさんはいったい何者なのかなと。」

 

「あ、そうね。まだ名前しか言ってなかったわねぇ。改めまして、私ここのオーナーのリカカ・リカと申しますの。以後よろしくね。」

 

「ここリカカさんのお店だったのですか!」

 

「そうなのよ。それと新作ってのは実家が酒造とその運送をやっていてね。それで特別に販売させてもらってるの。」

 

「実家が酒造なんてすごいですね…」

 

「まあ跡継ぎは兄がいるからそっちなんだけれど…その分私は気楽でいいわよ。」

 

リカカは笑いながら言い放った。

話しているうちに料理と飲み物が運ばれてくる。

オードブルのように何種類かの料理が色鮮やかに盛り付けられている。

飲み物は木のジョッキに入っており光に照らすと黄金色なのが見て取れた。

 

「それじゃ、とりあえず乾杯しましょうか。私たちの出会いに、乾杯。」

 

そういってリカカはグラスを掲げる。ヒースも併せてグラスを掲げた。

一口含むと思ってたよりも軽い口当たりに驚く。とても飲みやすかった。

 

「これ、飲みやすくておいしいですね!」

 

「ありがとう。より多くの人に向けた製品らしいから、そう言ってもらえると嬉しいわぁ。」

 

話が弾み、英雄の話題になる。

 

image

「そうそう、今回の記事リテイナーの話でしたね。ソルシエールさんとは何度も顔を合わせたことありますからよく知っています。」

 

「そうなんですか!とても物腰柔らかな方で、素敵なお姉さんって感じでしたね。」

 

「ええ、時々商品の配達ついでに遊びにに行くんですけれど、ついつい長話しちゃうのよ。」

 

「そうだったんですね。ソルシエールさんからはもう一人リテイナーがいるとおっしゃってましたが、そちらの方ともリカカさんはお知り合いなんですか?」

 

「もう一人、おそらくエトワール君のことね。私も2,3回顔を合わせた程度だからあまり詳しくは言えないけど…」

 

「その方とは連絡が取れてないんですよ。連絡取りづらいとは聞いてましたが。」

 

「基本家にはいないらしいわ。でもヒースさん、会うなら覚悟しておいた方がいいかもしれないわね。彼はその…結構癖が強いから。」

 

「ありがとうございます?」

 

いまいち言葉の意味が呑み込めないヒースであった。

 

「リカカさんは、どうやってかの英雄様と知り合ったんですか?」

 

「はじめは商品の護衛を依頼したのよ。その頃はまだ英雄なんて呼ばれてなかったから、護衛ついでにいろいろ話したりもしてねぇ。今でも時々お願いしてるのよ?」

 

「英雄様の下積み時代って感じですね…!」

 

「そうそう、初めて会ったときは全然そんなふうじゃなくて。一介の冒険者なんだと思ってたらいつの間にか英雄なんて呼ばれちゃっててねぇ。大した出世よね。」

 

「英雄様にそんな過去が…!」

 

「あ、それならこんな話は知ってるかしら?あの人も昔ね……」

 

そうして酒と時間が進んでいく。深く深く…。

 

―――――――――――――――

 

ヒースが目を覚ますと自室のベッドの上だった。

頭は割れるように痛いし体はだるい、いつどうやって帰ったのか覚えてない。

幸い荷物はすべて無事だったようだ。

 

「頭痛ぁ…どうやって帰ってきたんだっけ…」

 

なんとか起き上がって水をのみつつ、いつも使っている手帳に何か残してないか開いてみる。

そこには1枚の領収書と、サボテンダーの落書きが書かれたメモだけだった。

昨日の話の内容はほとんど残っていなかった。

 

「昨日どうしたんだっけ…」

 

そう漏らしつつ領収書の金額を見る。

そこには買い物の予算のほぼ全額とかわいい字で

 

―――楽しかったわ、また来てくださいね。 リカカ・リカ

 

と書かれていた。

期間が空いてしまいましたが、進めていきましょう。



前回お使いを頼まれて色々こなしている続きになります。

部隊の落とし物拾ってこいやら、数多いから間引いてついでに卵とってきてねって依頼やらをこなしていたら


牢獄の様子見てこいって話になりました。


昼間でもあまり行きたくはないですね…

どうやら中で導師様が祈りを捧げていたら、襲われて祈りが中断してしまったとのこと。

グリダニアの精霊の怒りを買わない為にもなんとかしてきてって話みたいですね。


中に進んで導師様に駆け寄ると怪しいおじさんの怪しい詠唱が始まりました。


ゴーレムが召喚され戦闘になるのですが、


石人形を過信しすぎでは…?


問題なく倒せました。フィールドの雑魚のが強いかも…

ところでこの怪しいおじさんはラバブレアなんですかね?仮面光ってないし、よくわからないですが。


遅れてイダとパパリモも到着。

導師様を保護していきました。


グリダニアに戻るとミューヌさんの耳には既に入ってる様子。


相応しい報酬をいただけるとのこと。


宿屋の使用権利を頂けました!野宿とはおさらば。ひゃっほい!

あ、ギルドリーヴの挑戦権もついでにもらえましたが別にやらないかな…

日暮にはまだ時間もあったので弓術師ギルドに顔を出すことに。


今回はレイさんから稽古つけてもらえ。とのこと。まずは森の中の的を壊してこーいってお話し。

壊して戻ると今度は魔物倒してこい!って話に。小型でしたがゴーレムより余程強かった…


なんとか倒して戻ると弓術についてのレクチャーが。ムーンキーパーの狩から産まれたんですね。へぇ〜。


仲良く話してるとめんどくさそうなエレゼンのおにーさんがぐちぐち言ってました。

お話を聞き流し聞いてたら日が暮れていたので今回はここまで。


オフトゥンで寝られる幸せを噛み締めつつおやすみなさい。

前回、装備弱っちいから整えてこい!って追い返されたところからの続きになります。

装備を手に入れるためにクエストをこなしていると


なんかすごい匂いのするらしい麻袋を届けて。ってクエストに出会しました。


強烈な臭いに思わずこの顔。まあ中身はアレなんですがね…


届けた先にて中身の説明がありました。

チョコボの糞ですって。芳ばしい香りになりそうですね。手はきっちり洗いましたとも。


ところ変わって弓術師ギルド、討伐済ませて帰ると先輩を紹介してもらいました。


すぐ近くで見ていたらしいミコッテの先輩と


色々言ってきたエレゼンの先輩ですね。小言多そう。

そんなこんなで顔合わせを済ませまして、装備も整えてきました。


駆け出しの冒険者っぽくなりましたね。いい感じ。



さてメインクエストを進めましょう。装備を整え報告すると、様子を見てきて欲しい場所があるとのこと。早速現地に向かうと


あからさまに刺さってる剣が。

普段なら絶対関わりませんがしぶしぶ近づくと


賢人のお二人…?の登場ですね。

イダの脚ってパンタレットだったんですね。防御力低そう。

で、エーテルが乱れただのなんだの一悶着ありました。とっさの襲撃に驚くだけで武器を構えられないヒカセン。かわいいね。

そうこうして精霊たちを鎮めると


クリスタルを拾いました。


近づくと変な空間に飛ばされ流星雨が。

これ終末の映像とリンクするんですかね。あっちはもっと禍々しいけど。


してハイデリンから自己紹介され、光のクリスタル集めて会話ってなりました。


この闇を払う力ってことは、全部集まった時点で13世界に放り込んだら元に戻ったのでは…?

それと関連して考えるのが、罪喰いを適当に13世界に放り込めば均衡保てるんじゃないかな。とか思っちゃいますね。第一世界が光で第十三世界が闇の氾濫ですし。


まあそんなこんなで、報告に戻るとさっきの賢人について教えてもらいました。本当に二人とも賢人ですか?


そうこうしてるうちに辺りはすっかり夜に。近くのエーテライトまでいって今日はここまで。


前回ミューヌさんよりバノック練兵場へ行くことを勧められました。

いざ出発と意気込みつつ、受けているパシリクエストを確認。


地味にありますね…

道中こなしつつ進めばいいと、いざ都市の外!

実はこの子だと出るの初めてなんですよね。


マップを確認してみると遠いような近いような。

リアルなら車を出すか悩む距離かも知れませんよ。

しかしここはエオルゼア。車なんて便利なものなかなかありません。

チョコボはありますけどね、また今度。


そんなこんなで道中狩をしつつ、クエストをこなしつつ、


キノコをつつきました。


道草食いながらやってきましたはバノック練兵場。ここで新たにクエストを受ける!のですが、


どうやら防具のレベルが足りないと


あまつさえこの装備が丈夫じゃないと言われました。

こんなに攻撃力(意味深)は高そうなのに。

ということで防具入手のため、グリダニアにクエスト報告に帰還。

報告がてら新たなクラスクエストを受けると、街の中の的を壊してこいとのお達し。

早速探しに行くのでしたが、


そこにあっていいのか…

もし誰かが出てきた時に弓を撃ったら大惨事ですね。他にも木工師ギルドの看板やグリダニアの旗の裏にもありました。

弓術師ギルドは方々に喧嘩を売って回ってるのですかね?


的を壊しつつ新たなクエストパシリを受けていたら外は夜に。


ってところで今回はここまでになります。

まだ宿には入れてもらえません。仕方ないので酒場で酔い潰れておきましょう。

それでは皆さま良い夢を。



本日、私が主催するクリスタルコンフリクトの大会がありました。

集まっていただいた方は総勢16名、想像を超える人数に戸惑いつつも仕切らせていただきました。

参加していただいた方にはこの場を借りて感謝申し上げます。

以後、今大会の課題と反省点になります。忘備録としてひたすら垂れ流してますので興味ない方は読まなくとも大丈夫です。今後のブログにも影響は少ないかと。

まず、開始前の募集について。初めに募集を始めた時、フレンドのみ閲覧可能としていました。少し前に色々ありまして、このような策とさせていただいておりましたが、オーナーの承認が必要としていたのでこのプロセスは不要であったと思います。また、募集期間を二ヶ月と長めにとっていました。私自身、長くてうーん?となる事もあったので、期間についても再考の余地ありと思われます。

続いて募集文について。募集文は何度か手直しをしましたが、大幅に変えることが何回かありました(当日のチャットについて、参加方法など)。また、当日伝えることになってしまったことやルールの確認もあり、試合前の説明に余計な時間を割いてしまったと考えられました。この点も整理しておくことで、試合時間の延長につながるかと。

それからデータの集計についてです。試合ごとに/diceによるチーム分け、勝敗不参加の入力をしていましたが、こちらにも時間がかかっていました。程よい歓談の時間となっていましたが、よりスマートに行う方法があるはずです。探しましょう。

チャットをLSに変更したのは英断でした。誘う手間はありますが開始前の準備募集に入ったら、誘えば問題ありませんね。今後もこの手法でいきましょう。

ひとまず思いつくのは以上ですね。思いついたら追記します。

日が暮れてからしばらくしまして、朝になったのでミューヌさんからおすすめされた施設の探索へ。


まずはエーテライト。大きいですね。

冒険の拠点になります。見かけたら忘れずに交感しておきましょうね。


もちろん、都市エーテライトも忘れずに。

都市内での移動がぐっと楽になりますからね。


道中では笑ったり踊ったりしながらサブクエストをこなしていました。いわゆるお使いですね。


そのあと弓術師ギルドに挨拶したり…


マーケットを見に行ったりして


ミューヌさんのところへ戻りました。

そんなこんなでグリダニアを駆け巡っていたらすっかり夜に。


ということで今回はここまで。

宿屋のにいちゃんは新米だからってまだ泊めてくれません。

今日もまた野宿です…ベッドで寝たい。

※6.0クリア後時間軸のためネタバレ注意

「ここがあの英雄のハウス…!」

翌週、紙に書いてあった住所の前に立つヒースの姿があった。

…メモを貰った後連絡してみると、目的の人には連絡をつけることが出来ない、と言われてしまった。
しかし交渉の末、本人ではなくリテイナーの取材なら…と許可していただけたのだ!
その時指定された場所が紙に書いてあった住所だったのは不思議だったけど…
どうして主人が居ない家を指定したんだろう…?

そう思いながら屋敷のドアを叩く。
少しして、中から褐色のヴィエラの女性が出てきた。

「お待たせいたしました。どの様なご用件でしょうか?」

「あの!私オウルビーク誌のヒースと申します!ソルシエールさんとお約束させていただいてるのですが…」

「まあ、貴方がヒースさん?お待ちしておりました。私がソルシエールです。」

上品にお辞儀をしながらヴィエラの女性はそう答えた。

「玄関で立ち話もなんですから、中へどうぞ。」

案内されるがままに中へ入っていく。
家の中は木材をふんだんに使用しており、温かみを感じる作りになっていた。
正面に見える暖炉の前に通されると

「こちらでお待ちください、ただ今お茶をお持ちしますので。」

そう言ってソルシエールはキッチンと思わしき場所に向かった。
…少しして二人分のティーカップをトレーに乗せて戻ってきた。

「お口に合うといいのですけれど…」

そう言われ、カップを口につける。
少し渋い気もするが、香りも良く美味しい。

「美味しいです!どこのお茶なんですか…?」

「よかったわ!いつも行く先で摘んでる茶葉なのだけれど…なんでも体にもいいらしいの。」

そんな他愛もない会話が数度繰り返された後、ヒースは本題に入ることにした。

「ところで、貴方はかの英雄殿のリテイナーなんですとか…?」

ソルシエールの眉がピクリと動く。
しかし表情は崩れることはなかった。

「そうでしたね、今日はその話をしにいらしたんでしたわ。貴方は、ご主人様の何を知りたいのかしら?」

「ええ…まずは貴方から見た英雄について教えていただけないでしょうか。」

少し間を置いてソルシエールは答えた。

「分かりました。ご主人様には貴方に任せると言われてますし、可能なかぎりはお伝えしますわ。ただ…長くなってしまいますのはご容赦くださいね?」

そう言ってカップに口をつけた後、ソルシエールは語り出した。

「私にとってご主人様は一般に言われている英雄とは少し違って…直接的な命の恩人なのです。
ヒースさんはご主人様がギラバニアでアラミゴの解放作戦に参加したことはご存知?」

「ええ、もちろんです!私の友人も作戦に参加していたので…」

「そうだったのね。私ね、実はあそこの要塞に囚われてたのよ。」

「ええっ!?そうだったんですか!」

「そうなの…奴隷として金持ちに売りとばそうって魂胆だったらしくてね。色々と…色々とされたわ。なんとか逃げ出そうとしていた所に偶然解放軍がやってきてね。なんとか助かったの。そこにいの一番にやってきたのがご主人様だったの。」

「それは…なんともすごい出会いでしたね。」

「ええ、今でもあの時のことは鮮明に思い出せるわ。絶望しかけてた所に伸ばされた手…とても光って見えたわ。」

「なるほど…それが初めての出会いだったんですね。」

「そのあと解放軍に保護してもらって…いろいろあったのだけれどもやっぱりご主人様のことが忘れられなくて、探し続けたのよ。
それからまたしばらく経って、リテイナーを募集しているって噂を聞いてね。私ったらいてもたってもいられず応募したわ。そうしたらご主人様も覚えていてくださってね!色々お話しして、雇っていただけたの!とても嬉しかったわ!」

「そんな運命的な出会いが…!」

「ええ、それからは一生懸命働いたわ。憧れの人のもとで働けるのですもの!こんなに嬉しい事はないわ!
ご主人様にも大変良くしていただいてね…実を言うとこのお屋敷も私たちリテイナーの為にお与えくださったのよ。」

「なるほど、最近かの英雄様が家を買ったのには、そんな背景があったんですね。」

「あ、記者さんに言うのも変だけど、買った理由はあまり口外しないでほしいの。申し訳ないけど、お願いね。」

にこやかな笑顔でソルシエールはそう伝えた。しかし、ヒースに向けられた目は笑ってはいなかった。

「ぐっ…分かりました。理由については記事にはなるべく載せないようにします…」

ヒースにはそう答えるのが精一杯だった。

「ありがとうヒースさん、とても助かるわ!」

笑顔でソルシエールは続ける。

「私にとってご主人様…貴方の言う英雄様は、とても優しい人よ。どんな扱いの人にも分け隔てなく…もしかしたら私は同族だからかもしれないけれども。それでも優しく接してくれるわ。少なくとも私はそう思ってるの。方々を飛び回ってるみたいで、なかなか会えないのが玉に瑕なのだけれどもね。」

「リテイナーにも優しい…英雄の新たな一面を見た気がします!リテイナー相手だと無茶な命令をする冒険者もいるって話は時折耳にしますので。」

「そう言っていただけると嬉しいわ!それでね……」

話が弾み時間が過ぎていく。気づけば窓からの光はかなり傾いていた。

「あっ、もうこんな時間…ソルシエールさん、本日はありがとうございました!」

「あらあら、時間が過ぎるのは早いわね。ヒースさん、聞きたい事はもう大丈夫かしら?」

「はい!色々と教えていただきありがとうございます!…ところでなんですが、ソルシエールさん。一つお願い事があるのですが…」

「あら、何かしら?」

「その…他にも英雄様のことをよく知ってる人を紹介していただけないかなと思いまして…」

「そうねぇ…」

「ソルシエールは少し考える所作をしたのち、」

「…なら他のリテイナーはどうかしら?」

「他のリテイナー…ですか?」

「私の他にもう一人、リテイナーを雇われているのよ。待ってね、連絡先を書いておくわ。」

言うが早いか手元のペンでスラスラと認めていく。

「はい、これ。私と違ってフィールドワーク中心だから連絡つきづらいかもだけど…」

「いえいえ、わざわざありがとうございます!色々ご馳走になっちゃって…お茶も美味しかったです!本日はありがとうございました!」

ヒースは勢いよく頭を下げた。

「いえいえ、こちらこそ。よければまたいらしてくださいね。」

ソルシエールはにこやかに微笑んだ。

…………

「ふんふんふふーん♪」

翌日、オフィスにはご機嫌なヒースの姿があった。尻尾もご機嫌にゆらめいている。

「お、ヒース。その調子じゃうまくいったな?」

ブレイズが書類の向こうから投げかけた。

「ええ、もちろん!英雄の新しい一面も知りましたし、更なる連絡先も貰えちゃいました!」

「ほーう、そりゃ良かったなぁ。ところでヒース、あの約束果たしてもらおうか?」

「ぐっ…忘れてました。しかし今回はブレイズさんのお陰でもありますからね。行きましょう!」

そう言いながら二人はウルダハの喧騒の中に消えていった。
※6.0クリア後時間軸のためネタバレ注意


「もーーーっ!また会えなかった!」

古びたオフィスの一室、書類の山の中からそんな声があがる。
ついでにピンとたった尻尾も。どうやらミコッテの女性が机に突っ伏しているらしい。

「うるさいぞ、ヒース。静かにしろ。」

書類の山の向こう…そこもまた書類の山なのだが…から聞こえてくる。
山の中には机の上に足を乗せて椅子に寄りかかるハイランダーの男性の姿があった。

「また愛しの英雄様に会えなかったのか。」

「だってブレイズさん!あの英雄様すぐどこかへ行っちゃうんですよ!追いつけないですって…」

「そりゃアポも取らずに目撃情報だけで突撃取材ー!とか言ってるからだろ…記者ならアポとれ、アポを。」

「そんなこと言われたって、関連する連絡先知らないですし…暁とやらももうありませんし…」

「仕方ねぇなぁ…とっておきの情報教えてやるから、後で一杯奢れよ?」

そう言いつつ、ブレイズと呼ばれた男性は懐から紙切れを取り出した。

「こいつをくれてやる。噂じゃあの英雄様、近頃家を買ったらしい。真偽は定かじゃないがな、試してみる価値はあるんじゃないか?」

「えーっ!本当ですか!ありがとうございます!早速取材に…」

「待て待て待て、お前さっき俺が言った言葉を忘れたのか?アポを取れ、アポを。」

「あ、そうですね。早速取ってきます!」

そう言うが早いかヒースと呼ばれたミコッテの女性は飛び出していった。

全く…分かってるのかね、アイツは。

ため息をつきながらブレイズはそう漏らした。

一度暁月までクリアしたFF14。

ストーリーも素晴らしくもう一度!となっていましたが、なかなか腰が上がらない。

そんな重い腰をあげましてね、再出発としましょうと。

6.0で完結した目線でもう一度見たらどうなるかなーという好奇心も多くあります。のでネタバレ注意ですね。


今一度、エオルゼアより新たに出発することにしたのです。


OPの悪そうなおじさん…や、


ブレ…ブレなんちゃらさんとか


グリダニアなのでぽんぽんをむしりたくなるやつや


愛想の悪い頃の双子ちゃんと再会したのです。


私、メインキャラがヴィエラ♀でして

今回もモチベーションの関係により



ヴィエラ♀にて始めました。


いつもは色白なんですけどね、今回は褐色。

お顔も1顔でのスタートです。(メインは2顔)


そんなこんなで


やってきましたグリダニア。


まずは入り口の人に案内してもらって


冒険者ギルドのミューヌさんにご挨拶。

三国それぞれで初めてますが、全員いい人ですき。


そんなこんなで施設の紹介をしてもらってたら


外は日が暮れてました。

美人さんとお話ししてると、時間の経つのが早いですね。

ってことで今回はここまで。

今後不定期に呟くように更新かと思いますが、何卒よろしくお願いします。