語源は不明だが、映画『ロッキー』で語られていた「その時、左手が南を向いてたんだよぅ・・」という伝説だか何だかが格好良かった。
私も一応、左利きではある。
と云うのは、
・筆記や描画
・ギター
・ドラム
・タバコ
位で、
箸、ハサミ、包丁、針、金槌、鋸、ハブラシ、ヘアブラシ、ボール投げや陸上競技の蹴り足はすべて右。野球のバッティングやボクシング、テニスはどっちでも、と云うか、どっちでも大して上手くないという〝軽度の〟左利きだ。
左利きにも色々居るんだぞ？
世界のホームラン王、王 貞治選手（1940年生まれ）は、云わずもがな左投左打だが、文字を書くのは確か右だったような・・。また、その世界のホームラン王も元々は右打ちだったのを、当時、毎日オリオンズの現役選手だった荒川 博外野手（左投左打）の薦めで左打ちに転向。ゴルフは右打ちだ。
父（1930年生まれ）もまた野球は左投左打だけど、箸は右。文字も右。王選手も父も、前世代の人達の箸や筆は前々世代から矯正されていることが多い。
勤めていた出版社の少なからずの社員が何らかの左利きだった時期があった。何が左なのか、まちまちだったので、表にしてみた。（※Windows OSではズレてるかも。）
私 編集者I 編集者N 広告M 広告K
ギター 左 右 左 右 右
箸 右 右 右 左 右
文字 左 右 右 左 左
ボール 右 左 右 右 右
な？全員、違うだろ？
知っている限り、最強の左利きは妹だ。ギターは弾かないが、筆記や描画は当然、箸も、ハサミも、包丁も、針も、全部左！
凄いのは昔のTVの向かって右側に付いていたチャンネルで、通常なら右利きの人が画面を確認しながら右手で操作出来る配置だったが、それでも無理矢理左手で操作するもんだから、「これ観る？」とか「それとも、これ？」とチャンネルを廻しながらこちらを振り返っても、彼女の身体が邪魔になって、我々は画面が観られず、何が映っているんだか、全然わからナイ・・。(笑)
また、実家には棒状の取っ手が突き出たタイプの急須がない。あのテの急須は、実は右手でしかお茶を入れられない構造になっている。
そのため、実家の急須はすべて、フタの上側に蔓状の取っ手が付いたタイプだ。近所に住んでいる妹（はどっちでもよくても、特に孫！笑）が気軽に遊びに来られるような、老夫婦のささやかな浅知恵なのかも知れないが、それでもどっこい、どっこい大作！ 妹は棒状の急須でも右手の指先でフタを押さえて、左手で取っ手を握って器用にお茶を入れることが出来るのだ。
かなり頑固なB型で、彼女は右利き用の器具でも強引に左手で使ってしまう。
そう云えば、私はカッターとか彫刻刀とか、あーいう筆記用具のような感覚で使う刃物がまたすべて左なんだけど（あと、ひげ剃りのカミソリとか、刃物じゃないけどドライバーとか半田ゴテなんかも！）、彫刻刀の丸刀、平刀、三角刀は刃型が左右対称形なので、一般的に市販されているセットで何も不自由がない。
ところが、切り出し刀だけは左右非対称なため、「He〜y, Bungalow Bill〜♪」を唄った（あ、唄う前か。笑）三笠通りにある〝菊秀〟という横須賀では老舗の刃物屋でわざわざ造ってもらった。1本4,700円だぜ？4,700円！
彫刻なんぞ先ず殆ど縁はなかったが、高校時代の美術科の木彫り実習や、大学時代の教職課程で創作した生涯最高彫刻作品の〝峰 不二子〟で重宝した。無論、現在も保有している。何たって、親に4,700円も散財させたんだからな！(笑)
カッターは刃が薄っぺらいので、裏返しで充分。
妹はカッターや彫刻刀なんぞよりも日常的にもっと使用するハサミですら、右利き用を裏返しにして使える、親の負担が至って軽い子供だった。〝菊秀〟で購入せざるを得なかったのは、家庭科で使う裁ち物バサミくらいじゃなかったかな。
やってみそ？ 普通、切れないぜ？
そうそう。極々最近の左として、私はパソコンのマウスが左だ。ンなもん最初から右でやっていたら出来ていたかも知れないのに・・。画面上のマウス･ポインタも〝Lefty〟という機能拡張ソフトを使って右上を向けているので、右利きの人が私のパソコンを触ると、どうにも気持ちが悪いらしい。(笑)
もう1つ。〝極めて重度の〟左利きである妹と〝重度の〟左利きの父親は、麻雀牌をツモったり切ったりするのも左。母と弟は完全に右利きなので、座る位置に依っては家族麻雀が非常にやり難い・・。
私は左右どちらでも打てるスイッチ･ヒッターだが、盲牌は右なので、左手でツモってる時は既にテンパっていると観てよし。(笑)
※文中敬称略
※改訂：2021年11月05日