我が愛しのホームズ / ローズ・ピアシー | jakeのブログ 

jakeのブログ 

夫・父親・会社員・社労士有資格者・アマチュアミュージシャン・・・

いろんなキャラをこなしながら日々思ったこと・感じたことなんかを書いてみます。

こちらも先月読んだホームズ・パスティーシュ。


ローズ・ピアシー:著『我が愛しのホームズ』。遠征先の●ック・オフで見つけたもの。


タイトルや表紙のイラストの雰囲気で「ひょっとしたら…」という覚悟はしていましたが、本作はホームズとワトソンが“相棒”や“親友”といった域を超えた仲だったら…?という設定で描かれたパスティーシュ作品。
小説のジャンルとしてはBLというに該当するそうですが、アマゾンのレビュー等によると、そのジャンルの話としてはライトなアプローチになるのだとか。
もっとも個人的にはそういったジャンルの小説に関心がなく読んだことがないため、何をしてライトで何をしてヘヴィーなのかは、わかりませんが。


さておき。

ドイル作品には事件の関係者への配慮からあえて詳細に語らない事件やごく簡単な紹介に留めた事件といった“語られざる事件”があり、これらはパスティーシュ作品の“恰好のネタ”になっているのですが、本作は前述のような関係により“語れなかった実情”という設定。
ただ、“語れなかった”とはいえ、ベースの部分はドイル作品に準じているし、彼らが対峙する事件もミステリーとしての主旋律がしっかりしているため、ホームズ・パスティーシュとしての面白味も堪能できる作品でした。



わが愛しのホームズ (モノクローム・ロマンス文庫)/ローズ・ピアシー
¥972
Amazon.co.jp


余談ですが、学生時代にはこんなタイトルの本も読んでいます。
わが愛しのワトスン/マーガレット・パーク ブリッジズ
¥1,153
Amazon.co.jp

こちらはホームズが実は女性だった…という設定。ドイル作品とは全く異なる設定の物語が数多く存在し、それぞれが成立するのも、ホームズ作品の懐の深さならでは…なのかもしれませんね。