24 Nights / Eric Clapton   | jakeのブログ 

jakeのブログ 

夫・父親・会社員・社労士有資格者・アマチュアミュージシャン・・・

いろんなキャラをこなしながら日々思ったこと・感じたことなんかを書いてみます。

先日ブログ・ネタにした『リーサル・ウェポン3』に絡めてもう1ネタ。我がささやかなコレクションから、この1枚をピックアップしてみました。


1991年10月にリリースされたエリック・クラプトンのライブ・アルバム『24 Nights』。

アルバム・タイトルは、1991年にロイヤル・アルバート・ホールで行った“24日間”公演に由来しているのですが、実際には1990年に録音したテイクも一部収録されています。

実は1990年の時点でライブ・アルバム作品の制作が予定されており、ライブ録音をしたものの、その出来にイマイチ満足いかなかったらしく(^^;)、翌1991年に文字通り24日間の全公演(!)を録音。足掛け2年に渡って録音された膨大なテイクから選曲し、完成させた…という背景があるそうです。

本作品最大の特徴は、『4ピース・バンド』 『ブルーズ・セッション・バンド』 『9ピース・バンド』『9ピース・バンド+オーケストラ』 という4つの異なるフォーマットによる演奏が収録されていること。



シンプルな構成だからこそ、それぞれの個性が存分に発揮されている『4ピース・バンド』では
故意か偶然か、収録されている4曲中3曲が同じく少人数(トリオ)編成だったクリーム時代の曲というところが、興味深いところ。

いずれも名演ですが、特に「White Room」のギター・ソロはドラマチックで圧巻。ギター弾きなら聴いておいて絶対損しない名演だと思います。また、この曲におけるネイザン・イーストの丁寧にボトムを支えつつ、ボーカルに対するオブリガード・フレーズを入れてくるベース・ラインも強烈です。


ロバート・クレイ、バディー・ガイ、アルバート・コリンズ(但し彼が参加した曲は音源化されていません)といった、気心知れたブルース・ギタリストたちと大好きなブルースを存分に楽しんでいる様子が印象的なのが、「ブルース・セッション・バンド」。

音とフレーズだけで誰がソロをとっているのかが、はっきりわかるような個性の持ち主の共演は、とにかく…濃い…です(^^;)。 

ちなみに、このセッション・バンドでドラムを担当しているジェイミー・オルディカーは、80年代のクラプトン・バンドのメンバーで、ライブ・エイドなどの映像にもその姿を見ることができます。


当時の最新アルバム「ジャーニーマン」の、スタジオ録音テイクを再現するかのごときクオリティーと華やかさを持つのが『9ピース・バンド』。このバンド・メンバーは「ジャーニーマン」ツアー以降、不動のラインナップなので、そのまとまり感と安定度は抜群!

このライブ・アルバムは「ジャーニーマン」からの選曲が多いのですが、これにはクラプトンの「最新アルバムの最新ライブ・テイクを届けたい」という思いが反映されているそうで、その「ジャーニーマン」からシングル・カットされた「Bad Love」では、まさにスタジオ・テイクから進化した、ライブならでは…のスリリングかつエキサイティングな演奏を聴くことができます。

収録曲中、数少ないソロ初期作品からは、代表曲の1つ「Wonderful Tonight」がセレクトされています。ロマンチックなイントロやコーラスによるソロパート~クラプトンのソロという展開が付加され、よりドラマチックな曲に生まれ変わったのは、この頃からだったと記憶しています。



そんな『9ピース・バンド』にオーケストラが加わることで、更にドラマチックかつ、迫力のある演奏を楽しむことができるのが『9ピースバンド+オーケストラ』。

リズム・セクションが出すビートにジャストか、それよりやや早く演奏するバンドに対し、指揮者がリズムを出したあと(=指揮棒が振られてから)で演奏するオーケストラとでは、相当なタイム感の違いがあったそうで、当時読んだインタビューに「ライブで一番苦労したのがオーケストラとの共演だった」なんてことが書いてあった記憶があるのですが、実際に披露された演奏は見事に融合しています。

特に、デレク&ザ・ドミノス時代の名曲バラード「Bell Bottom Blues」とイギリスで放送されたドラマのテーマ曲「Edge Of Darkness」の2曲は、バンドとオーケストラが手を組んだからこそ!の美しさと迫力があるように思います。

そうそう。このセクションでオーケストラの指揮をとっているのが、マイケル・ケイメン。またアルバムのラストを飾る「Edge Of Darkness」は、クラプトンとマイケル・ケイメンによる共作です。
冒頭で『リーサル・ウェポン3』に絡めて…と書いたのは、つまりは、そういう理由からなのですが、ちょっと、強引でしたかね…?



文章の長さとかなりマニアックなことを書いていることからご推察されるとおり、早い話が、ものすご~く聴きまくった大好きなライブ・アルバムなんですよぉ~という話(^^;)。
入手してウン十年経ちますが、この作品も、何回聴いてもそのクオリティーの素晴らしさに感動してしまうライブ・アルバムです。



24ナイツ/エリック・クラプトン
¥3,086
Amazon.co.jp



そうそう。

この『24 Nights』は映像作品もリリースされているのですが(もちろん観ました^^)、ライブの迫力を伝えてくれるのはもちろん、クラプトンの手元がバッチリ見えるので、僕にとっては、ギター演奏の最良の映像テキストでもありました。
ちなみに「映像版」と「CD版」とでは、曲は同じだけどテイクは異なる…という曲があります。


24ナイツ [DVD]/エリック・クラプトン
¥2,571
Amazon.co.jp