彼が参加したプロジェクトの作品をいくつか聴いたことがあったので、とんでもないテクニックを持つベーシストだという予備知識はあったものの、実際に目の当たりにしたときにはやはり衝撃的でした。
そんなワケで、今回は、我がささやかなコレクションから、この1枚をピックアップ。

グレッグ・ハウ(Gt)、ヴィクター・ウッテン(Ba)、デニス・チェンバース(Dr)という凄腕3人が組んだユニットのアルバム『EXTRACTION』。
いずれも超絶的なテクニックを誇るミュージシャンなので「そんなの演れるかぁッ!」とツッコミを入れたくなるような衝撃的なプレイが随所に出てきて、まさにジャケット写真のような方法で抜歯(※)をされたかのごとき衝撃を受けるのですが(^^;)、それだけで終わっていないところが、本作の格好良いところ!
※Extraction…抜き取り・引き抜き・摘出・“抜歯”
各楽曲はしっかりと作り込まれているし、曲想もバラエティー豊か。各演奏者が駆使する演奏テクニックも超絶的には違いないのですが楽曲の雰囲気を損なうようなことは当然していないし、脇役に回る部分での演奏も非常に繊細。そのあたりの駆け引きの“妙”は、一流ミュージシャンならでは…だと思います。
音楽をより豊かに表現するための“手段”として、高度な演奏テクニックを駆使している好事例の作品だと思います。
自分達のバンドで、こういうのを演ってみよう!とまでは、思いません…というより、思っても、できないですね…これは(^^;)。
- Extraction/Greg Howe

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しかし…痛そうだぁ…(^^;)