久々に読んだ、ホームズのパスティーシュもの。
ドイルの作品では、ホームズは「恋」というものはまったく縁がない存在(縁どころか、全否定するキャラ。ただし、女性への接し方は紳士的。)なので、こういう発想はパスティーシュならでは…ですね。ドイルの作品こそ全て!という方には、受け入れ難いものなのかもしれませんが、僕自身は、こういうのも“アリ”だと思っています。
探偵としてのホームズの魅力は、あまり出てこないのですが、聖典(ドイル作品)で描かれている音楽やヴァイオリンに対する情熱のビハインド・ストーリー…だと考えると、なかなか面白い。(もう少しホームズを救ってあげてほしい感はありましたが…^^;)
ラストのオチは、ちょっと苦笑いしちゃいましたけど、パスティーシュのおもしろさを満喫できる1冊かと思います。