グランバス王である剣王と魔王の戦いが始まってから既に1時間程経過していた。

人間界では右に出る者はいないと称されていた剣王グランハルト。

しかし、魔王の圧倒的な力に敗北は必至な状況となっていた…。



グラン王「はぁ、はぁ…」

カイザー「………」
    「何故、草薙を使わん?」

グラン王「ぐぅ…」

カイザー「既に勝敗は決している」
    「早くしろ…時間がないのだ」

グラン王(確かに、このままでは…)
    (ヤツの魔剣には勝目がない)
    (しかし…)

カイザー「お前が所持していることは分かっている」

グラン王「………」
    「…分かった」
    「だが、一つだけ聞きたい」

カイザー「なんだ?」

グラン王「貴様のやろうとしていることが読めんのだ」
    「聖刀と魔剣…」
    「この二つの力が融合した時」
    「貴様の世界もただでは済まん」
    「それが分からぬ訳ではあるまい?」

カイザー「ああ、承知の上だ」
    「分かった…目的を教えてやろう…」



続く…
どっくん…

グラン王(………)

どっくん……

グラン王(………)

どっくん………

グラン王(………)
    (…来るか…)
    (怖い……?)
    (俺が恐怖を感じるとは…)
    (ふふ…)
    (剣王と恐られた俺がな…)


ガチャ…


グラン王「………」

カイザー「剣王グランハルトか?」

グラン王「ほう」
    「その名を知っているとは…」

カイザー「貴方は私の世界でも有名でね」

グラン王「それは光栄だな」

カイザー「さて、早速だが…」
    「草薙をこちらに戴きたい」

グラン王「草薙…?」
    (それがヤツの望みなのか?)
    (何を考えていやがる……)

カイザー「どうした?」

グラン王「何のことかな…知らんぞ」

カイザー「………」
    「まいったな」
    「できれば避けたかったが…」
    「こちらも時間がないのでね」
    「力ずくで聞き出すか…」

グラン王「ふっ…」
    「この俺を見くびるなよ…!」



グラン王(草薙を渡すわけにはいかない)    (アレと魔剣が揃ったらこの世界は…)
    (何を考えているか知らぬが…)


続く…
ついにグランバス領内に魔族が押し寄せた。
最強の軍隊を誇るグランバス王国も、魔族の侵攻に徐々に押されていた。


カイザー「草薙の行方は分かったか?」

魔王側近「情報通り、剣王が持っていると思われます」

カイザー「ヤツはまだ城内だな?」

魔王側近「恐らくは」

カイザー「そうか」
    「私がヤツの元へ行く」
    「…ここは頼んだぞ」

魔王側近「はっ!」


……………


バタバタバタ…

衛兵  「お、王!大変です!」

グラン王「なんだ!どうした?」

衛兵  「城門の防御が破られました!」

グラン王「なんじゃと!?」
    「ぐっ…、どれ程の軍勢か!?」

衛兵  「ひ、一人です…!」

グラン王「なっ…!」
    (魔王が動き出したか…?)

衛兵  「如何なさいますか!?」

グラン王「………」
    「お主は下がっておれ」
    「俺が直々に相手をする」

衛兵  「そ、そんな訳には…」

グラン王「ムダに犠牲を増やす必要はあるまいて…」
    「裏手から脱出し援護の要請を」

衛兵  「かしこましました…」
    「王、どうかご無事で…!」

グラン王「うむ。お主もな」
    (さて…)
    (久々に血が騒ぐわい…)
    (剣王の力を見せてくれるわ!)


続く…