小松左京氏の作品を読むのはこれがはじめて。 

「日本沈没」は映画化もされている有名作だが、これまで観たことがなかった。

 

今回Audibleで見つけて、上下巻とも聴き通すことができた。

1973年に刊行された作品と知って驚いてしまう。 

現代に照らし合わせてみても設定や描写が一切古びておらず、

災害を前に狼狽える人間社会の様は、まさに今の時代を映し出しているようにも思えた。

 

民間企業や政府の対応、学者・専門家の言動、そして災害被害のリアルな様子など、

どれをとっても「本当に起こり得る」と思わせる描写ばかりだった。

 

「日本沈没」というタイトルが大げさで一見非現実的に思えるため、ミスリードされている気もする。 

しかし、作中で描かれている展開には確かなリアリティがあり、

それを支える圧倒的な情報量や小松左京氏の勉強量、観察眼、そして先見の明には感服させられる。

 

どうやら続編もあるようなので、機会があればぜひ読んでみたい。