どこかのレビューで高評価を見て気になった本。
ただ、題名からはあまり“名著感”が伝わらず、正直、半信半疑でもあった。

 

それでも、こうして読んだ本の感想をなるべくブログに書くことを習慣にしようとしている自分にとって、
ちょうど良いタイミングで出会えた一冊だった。

 

本書で繰り返し語られているのは、「他人の言葉を拝借するのではなく、自分の言葉をつくり出す」努力の大切さ。
そして、「必要なのは細分化であり、言語化とは、いかに細分化できるかどうか」という視点。

「どうしたらもっと読みやすい文章になるか?」「伝えたいことが、これで伝わっているだろうか?」
その問いを愚直に回し続けること。
 

近道はきっとない。だからこそ、それを積み上げていきたいと思う。

 

また、以下の一節を引用していたことで、きっとこの著者とは感性が合うのだろうと感じ、親近感も覚えた。
自分もこの言葉を胸に、やるべきことを日々積み重ねていきたいと思う。

 

走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。 (村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』

 

 

 

 

① よかった箇所の具体例を挙げる 

② 感情を言語化する 

③ 忘れないようにメモをする。

つまり、①心を動かされた箇所の具体例を挙げる→②自分の感情を言語化する→③それをメモする、という順番

 

①で具体例=〈どこに〉を挙げ

②で〈どういう〉感情を〈どうして〉抱いたのかを説明する。

感情を揺さぶられた点について、①でWHERE、②でHOWとWHYを言葉にする

 

ポジティブな感情を抱いた理由を考えるヒント 

① 自分の体験との共通点を探す。自分が体験したエピソードとの共通点を探す。

② 好きなものとの共通点を探す。既に自分が好きなものと似ているなと感じる点がある場合、その共通点を考える。

③ どこが新しいのかを考える。これまでありそうでなかった特徴、意外と足りていなかった要素、そういうものが加わったときに初めて好きだと思える。 それを言葉にする。

 

ネガティブな感情の言語化プロセス 

「不快」(際立って嫌な感情を抱いている)。もしくは、②「退屈」(ありきたりでつまらないと感じる) のどちらなのかを考える

①「不快」の場合 

 a. 自分の(嫌な) 体験との共通点を探す

 b. 自分が既に嫌いなものとの共通点を探す    

②「退屈」の場合    

  c. どこがありきたりなのか考える