EL34シングルアンプのエージングが100時間を超えたので、現時点での評価をしてみたいと思います。今回のアンプの肝は間違いなくファインメットコア出力トランスを使ったことです。

ファインメットコア出力トランス

出力トランスは出力管と並んで音質を大きく左右するアイテムです。
今回、マルチシステムの低域用に使用しているEL34シングルアンプを新たに製作したことで、出力トランスの音質の違いを強く感じることが出来ました。

新旧のEL34アンプの大きな違いは出力トランスで、真空管は全て同じ構成になってます。パーツもカップリングコンデサーに違いがあるものの、その他はDALEの抵抗、ブラックゲートの電解コンデンサーなど殆ど同じ物をチョイスしています。

旧EL34の出力トランスはアモルファスコア製ですが、製作者は新EL34に使用したファインメットコア製と同じ人(pens-papaさん)です。

アモルファスコア出力トランス


*AIによる説明では

ファインメットコア(日立金属のナノ結晶軟磁性材料)を使用した出力トランスは、高透磁率・高飽和磁束密度・低磁心損失により、広帯域かつ歪みが少ない優れたオーディオ特性を実現します。

広帯域と高音質:高域から低域までレスポンスが良く、スピード感と透明感のあるリアルな再生音が得られます。


初めてアモルファスコア出力トランスを聴いた時に感じたのは、解像度が高く背景の静けさが際立ち、ざわつきや雑味感の少ないクリアな音場でした。

しかし今回聴いたファインメットコアの音は、それをさらに洗練させて、音の力強さ・躍動感・奥行きの深さ(ダイナミックレンジの広がり)が、さらに一歩踏み込んだレベルで再現されることに驚かれました。


ライブ録音では空間の広さや空気感、ホールの残響成分を非常に緻密に再現しています。








聴いたレコードは ダイアナ・クラールさんで「LIVE IN PARIS」45rpm(回転)です。マスターに96kHz/24bitを使用し、音質を徹底追求した限定盤だけあってダイナミックレンジが広く高い解像度で臨場感あふれるライブパフォーマンスです。

音の輪郭やボーカルの芯がしっかりしていてます。空間は立体的で奥行きが感じられて、実在感のある生々しいサウンドになっていると思います。


レコードで、ジェイム・テイラーさん「ONE MAN DOG」を聴きました。

一曲目のパーカッションの音に驚かされます、抜けの良さ音色、響きなど以前聴いた時に比べると大きな違いがあります。

3曲〜4曲目ではキレのあるギター、ベースに軽やかに歌うジェイムさんの声がいいですね。



ジェイム・テイラーさんを聴いたのであれば、次はキャロル・キングさんを聴かなければ行けませんね。

「Tapestry」邦題「つづれおり」です。

重心が低く感じます、私の真表面にあるオーディオラックの位置でいうと、キャロルさんのヴォーカル位置が10cmぐらい下って聴こえます。

ピアノの鍵盤を叩く音が鮮明に聴こえ、ギターもキレがあり響きもいいです。ヴォーカルの質感も表現力も素晴らしくて感動します。まだ一曲目なのに・・・・すでにノックアウト状態です(笑)

その後は曲ごとに感動しまくりで、改めてこのアルバムの良さを思い知らされた感じです。特に「きみの友だち」ではグッと来ました。素晴らしい♫




更に続けて、リンダ・ロンシュタットさんで「HASTEN DIWN WIND」聴きました。

これも重心が低いですね。それにスケールがとても大きく、空間も広く感じます。なによりリンダさんのヴォーカルが甘く漂うように流れて来ます。うっとりします(^^)



どの音源を聴いてみても音に濁りが感じられません。付帯音の少ない、澄んだ音なんです。

心配していた低域の再生ですが、制動力や瞬発力(レスポンス)に優れ、音楽の抑揚やリズムの力強さが感じられます。

最低域の重さや沈み込みに関しては、すでに合格点に達しているのですが、ヴォーカルを含めて全体に重心が下がっているので、エージングが進むことでもう一段下がることを期待してます。



ファインメットコアの評価についてですが、個人的には全く不満のないトランスで大変満足しております。

後は好みに問題ではないでしょうか。Jazzやロックを聴く人もいればクラシックを聴く人もいて、ポップスやアイドルを愛する人もいるわけです。

解像度よりも雰囲気や情緒的な音が好きな人もいるのも事実です。そこは趣味の世界ですから、自分の好きなトランスを選んで聴けばいいと思います。

私と似たような音楽が好きな人には、自信を持ってお勧め出来ます(^^)