私が使ってるレコードプレーヤーはノッティンガム INTER-SPACE/HDですが、これが少々変わってます。多分、世界で一番シンプルなプレーヤーではないかと思います。
構造的にはベルトドライブ式のツインアームの完全な手動プレーヤーです。操作できるところは電源スイッチしかありません。
スタートスイッチは無く、ターンテーブルを手で回してスタートさせます。当然、ストップスイッチも無いので手で止めます(笑)。ターンテーブルの重さが8kgもあり、どっしりとしていて重量感があります。
レコードの回転切替スイッチもありません。33回転、45回転の切替はモーター部のプーリーのベルトを付け替えて対応します。
ツインアームに対応しているので、空きの方にSME用の台座を取り付けてSME SME3009S Ⅱ Improved を使っていました。しかし数年前に友人からFR社のFR-64sを譲り受けたので、テスト的に取り付けたら意外と相性が良かったので、現在までのそのままにしていました。
前回、micro iPhono2の電源部Sicショットキーバリアダイオード及びDCケーブルを交換したことで、レコード再生の音質が更に良くなりました。
そして、さらなる向上を目指すには何処を改善すべきか考えてみると、カートリッジとアーム、それとフォノケーブルが考えられます。
カートリッジはMCで、シェルター Model 501を使ってます。リード線はウエスタンエレクトリック製リッツ線でどちらも気に入ってます。もしカートリッジを交換するとなると同メーカーのModel 501以降のモデルが希望ですが、結構高価なので直ぐには買えません。
トーンアームも気に入ってるのですが、内部配線と自作でベルデン製88760を使ったフォノケーブルに疑問符が付きます。
そこで、まずはアームを元々付いていたSME SME3009S Ⅱ Improvedに交換することにします。
実はこのSME SME3009S Ⅱ Improvedの内部配線は、20年以上前にオルトフォンから販売されていたトーンアーム内部配線用8Nケーブルに交換してあります。
それとトーンアームの下部にRCA端子が付いてるので、5ピンタイプのフォノケーブルではなく 、直接RCAケーブルが接続出来るメリットがあります。そうすると、お気に入りの信頼できるBJ ELECTRIC社のRCAケーブルが使えるわけで、信号の伝達経路上の不安要素を減らすことが出来ます。
試聴したのは山下達郎さん「GREATEST HITS !」リマスター盤です。
交換後の音質ですが、交換前はエッジが立つ感じで音の輪郭がくっきりと聴こえていましたが、交換後は輪郭はハッキリと分かるのに角張って聴こえなくなりました。
解像度的には細部の音が聴き取れるようになり、楽器の響きや余韻が綺麗になった気がします。自然な感じで空間に溶け込んでいるように聴こえますね。交換前より気持ちよく音楽が聴けるようになったと思います。