どうも私は、ifi Audio micro iPhono2の実力を見誤っていたようです。

最近、出番がなくなっていたので断捨離の対象でした。
前回のPIONEERのスピーカー S-LH5aのように、本来の実力を発揮して残留する可能性があるので、今一度しっかりと試聴してから結論を出したいと思いました。



フォノイコライザの現在までの評価は
金田式電流伝送フォノ≫LUX LXV-OT10≫ifi Audio micro iPhono2でした。

ifi Audio micro iPhono2の底にある細かな設定は、、MC/MMの切替以外は工場出荷時の初期設定のままで、前面のイコライザーカーブ切替スイッチのみ使用していました。




●1:RIAA/eRIAA/IEC
(工場出荷時の設定なので、通常はこの設定を変える必要はありません。)


2つのeRIAAマイクロスイッチは「・」(右)の位置になければなりません。2つのIECマイクロスイッチは「-」(左)の位置になければなりません。

と説明があったので、上記の設定のまま、なんの疑問も持たず使用してました。

それで今回はいろいろ設定を変えてみて、ベストな音質を追求してみてから、ifi Audio micro iPhono2の対処を考えたいと思います。

※調整箇所は下記になります。

・負荷抵抗(MCカートリッジ用)8段階(22、33、75、100、250、330、1k、47kΩ)、
・負荷容量(MMカートリッジ用)5段階(100p、200p、300p、400p、500pf)、
・ゲイン4段階(MM 36、48dB/MC 60、72dB)、
・EQカーブ6種(RIAA、Columbia、DECCA=FFRR、eRIAA、IEC/RIAA-IECeRIAA+IEC)と多種多様な設定が可能です。


・RIAAカーブだけでも、上記の図にある通り3通り設定があります。初期設定は、なぜかeRIAAになってます。

①eRIAA : 高域が拡張されている
②IEC : 反ったレコード用
③RIAA : 標準的なRIAAカーブ

と説明があるので、②は除いて①と③を試してみます。

 
カートリッジ : シェルターModel 501を使うので、MC入力端子に接続します。

負荷抵抗値は47kΩに、ゲイン60dBに設定。

電源は付属のiPower ローノイズACアダプターを使用します。これは単品でも発売されてる人気商品です。



試聴レコードは、山下達郎さん「RIDE ON TIME」です。

①確かに楽器が目立って、ヴォーカルが引っ込んだ感じになります。

②締まった低域の後に、響きが綺麗なピアノが広がり、達郎さんの声がセンターから聴こえて来ました。

これは②で決まりですね。


レンジも広く、解像度も十分あります。しかし、低音が軽い感じで重心が少し腰高に聴こえます。
達郎さんの声も線が細く、少し若く感じます。

※この評価は、リファレンスにしている金田式電流伝送フォノを基準にして書いてます。

さて、どうしたら良いものか考えながらながめていればいたら、下の段にLUX製フォノイコライザ LXV-OT10の電源部が目に付きました。
確か電圧は同じ+15Vだった筈だと、確認したら正解でしたで、早速に交換してみました。



先程までの音と比較すると、かなり安定感のある低域が出てきて、ヴォーカルも聴き慣れた達郎さんの声がします。

全体的に音の分離がよくなり、見通しがいいです。ヴォーカルや楽器の質感も良くなったと思います。

ちょっと驚きですね。ここまで変化するとは思っていなかったので、ちょっと驚きです。
正しい設定と電源部の交換で、化けしました。



これだと金田式電流伝送フォノと比較しても遜色ありません。音の鮮度とスピード感では一歩引けを取りますが、空間の広さやバランス、正確な定位音像はifi Audio micro iPhono2の方が優れています。

金田式電流伝送フォノは、ロックやJazz系にハマると思いますが、ifi Audio micro iPhono2はジャンルを問わずベストなパフォーマンスを発揮しそうです。+ イコライザーカーブも調整出来るとなると、常用的に使うのはifi Audio micro iPhono2になりしうです。