CCCD(コピーコントロールCD)いわゆるコピー防止CDなんですが、これは約4年前くらいからAVEX、SMEをはじめとした大手レコード会社が海賊盤や不正コピー防止に歯止めをかけるべく開発した新規格のCDです。でもってこのCDが問題だらけのCDなんですよ。
確かに簡単にはコピーできない仕様なのだが、ちょっと細工したりするだけで簡単にデジタルコピーが出来てしまう完全ではない代物。しかもCDの国際規格「CD-DA(レッドブック)」に準拠していないため音質はCDより劣るわ従来のCDプレーヤでの再生は保証していないだのと問題だらけ。しかも当初の目的CDの売上げにはあまり影響しない、むしろ論争の種となり消費者離れを加速させる一途を辿る。
そんなこんなで昨年末にAVEXはアーティストにCCCD仕様の選択権を持たせるなどの段階的中止に、そしてSMEは全タイトル完全廃止になりました。(まぁSMEの場合、親会社ソニーがCDプレーヤーを作っていてそのプレーヤーで再生保証がないなんてのもおかしいですからね。)
実際メーカーも海賊盤撲滅・不正コピー防止などと表向きには体裁のいい言い方をしてますが、私ら消費者からすれば単純にCDの売上げが落ちてきたために行った措置としか思えないんですよ。つまり時代に逆行したくだらないことだと思うんですよね。
そんなこんなでCCCD問題は収束するかと思ったら、まだ残党が残っていたとは・・・
CCCDの陰の主導者、東芝EMIが「セキュアCD」なるものを出してきた。
このCDは今までのCCCDのような「PCでコピーさせない・低音質」なものではなく逆に「PCでコピーしてもらう・高音質」を基本としたものであること。つまり時代はiPodなどに代表されるメモリオーディオ全盛の時代。このブームに乗っからなくてはメーカーはハードもソフトも潰れてしまう。そこで開発されたのがコレというわけ。
このCDの特徴は回数制限はあるもののPCへの圧縮コピーは勿論の事CD-DA並みの高音質でのCD丸ごとコピーが可能。ただしこのCDに入っている専用ソフトでのみ使用可能というもの。
音質を劣化させずなおかつコピーも出来るというわけでメーカーも自信を持って出してるようだが問題はあるよ。まずその専用ソフトでのみ使用可能という選択肢を消費者の狭めている点、やや独禁法に抵触しそうなものであること。そして何よりも当然レッドブック規格ではないため従来のCDプレーヤでの再生を完全保証してない点。(どこにも明記されていない)
はっきりいってコレもダメでしょ。根本的な問題解決になっていない。メーカーはこんなものを出すことに何の意義を持っているのかが知りたい。コピーされたくない気持ちはわかるけどさ・・・
それよりもまず
「コピーで済んでしまうようなつまらねぇ音楽ばっかり売ろうとすんじゃねぇよ!!」
CDの売上げが落ちてきたのはてめぇんとこでアーティストを発掘・育成させずに売れ線の偽物ばっかり追いかけて乱売していたからだろ?大手が手を抜いてどうすんだよ。消費者は本物であれば惜しまずに金を払うんだよ。所詮偽物は偽物(コピー)で終わるんだよ。
それと、こういうものは日本ではなく中国とか著作権やコピーライトに関心の薄い海賊盤の多い地域で出してもらいたい。
私個人はダビングやレンタルはいいと思う。それによって音楽に興味を持ってもらえれば。でもそれで終わりにしないで気に入ったものは是非本物を購入してもらいたい。
今日のBGM:AMONG THE LIVING (ANTHRAX)