A-13

令和4年FB408 A-10に数値違い問題が出ていますので、まずはそちらの解説をご覧下さい。

 

この問題は「垂直接地アンテナの給電点から見たインピーダンスは、終端開放線路のインピーダンスとして計算できる」ことが肝になります。

 

それでは解いていきましょう。

受端開放線路のインピーダンスZは、線路の特性インピーダンスZ0、長さℓ、位相定数β(=2π/λ:λは波長)とすると

Z=-jZ0cotβℓ=-jZ0/tanβℓ

であるから、ℓ=25[m]、λ=300/1.5=200[m]を代入して

Z=-j×628×1/tan(2π×25/200)=-j628/tan(π/4)=-j628[Ω]

となる。

 

一方でインダクタンスL[H]のコイルの周波数1.5[MHz]=1.5×10^6[Hz]におけるインピーダンスZL

ZL=jωL=j2π×(1.5×10^6)×L=j3π×10^6×L

となる。このアンテナが共振する=リアクタンス成分が0(打ち消しになる)であるからZ+ZL=0を満たすようなLの値を求めればよい。従って

-j628+(j3π×10^6×L)=0

が成り立つからこれを解いて

が答えとなる。