<新問>

私が今解いている試験問題は電験三種「機械」の問題か?と一瞬焦りました。「無線工学の基礎」ではデバイスとしての問題は出題されていますが、今回のような整流回路の問題が「無線工学A」で出題されるのは初めてですね(サイリスタの基本動作を知っていれば簡単です)。

【FK107 B-3】

 

サイリスタはゲート電流が流れるとONになり、アノード電流が0になるとOFFになるスイッチング素子ですから、本題のサイリスタにおいては位相角αになるとゲート信号によりゲート電流が流れONになり、交流入力電圧が0になったときアノード電流も0になることからOFFになります。ここで流れる電流の向きはダイオードと同じ(A:アノードからK:カソード)ですから、viが正の時はTh1・Th4に電流が流れ、viが負の時はTh2・Th3に電流が流れます。

このとき、負荷が純抵抗であるときは図2の①のような出力電圧が得られます(ちなみに負荷が誘導性の場合はサイリスタがOFFになっても負荷に電流が流れ続けるので図2の②のような出力電圧となります)。

 

解答が前後してしまいましたが、サイリスタでは交流電流のON/OFFが生じることから高調波の発生が問題となります。