日本地震前兆現象観測ネットワーク 6271 '24 5/11
①『本日の地震7回』
11日19時53分 奄美大島近海 M3.7 震度2
11日13時09分 岐阜県 M3.1
11日09時47分 十勝沖 M4.9 震度2(最大)
11日06時56分 徳島県 M3.2 震度2
11日05時43分 京都府 M3.4 震度3
11日03時16分 石川県 M2.7 震度2
11日02時34分 宮城県沖 M3.4
11日の月齢は0.7。
②『本日の最大』
11日09時47分 十勝沖 M4.9
5/11 00:47 41.69N 144.45E 5.0M 北海道南沖(信号機さん)
8日に北では珍しい電離層擾乱が4時間も続いていた。
稚内、5/8 11:00から4時間、最大14:00 4.1MHz 5.8MHz。
③『NIctイオノ』
赤9(稚内0、国分寺3、山川2、沖縄4)
今のところ、地球エネより太陽エネの方が大きい。
④『4観測所のN型電離層嵐とP型電離層嵐と電離層擾乱情報』
アクセスできなかったので不明である。
⑤『篠原情報 (5/11 14:11 更新)』
太陽風の乱れが到来しました。磁気圏では非常に激しい乱れが発生しています。
今日未明、11日1時40分頃に太陽風の急な乱れが観測されました。
速度は、450kmから700kmと高速の状態に変わり磁場強度は、4nTから20〜50nTに強まりその後、70nTまで高まっています。
8日昼のX1.0大規模フレアから始まったCMEによる太陽風の乱れがやって来た様です。
11日2時過ぎに地磁気の急な強まりを観測しています。
注目していた太陽風磁場の南北成分は-40nTに達する激しい南向きが発生しています。
速度の高まりもあり、磁気圏の活動はかなり激しくなっています。
AE指数のグラフは、乱れの最初に2000nTの枠を超えて上のグラフに重なるほどの変化になっており4000nTを超えているように思います。
その後は、1000〜2000nTの間を上下していますが、
これは、磁気圏の乱れが非常に激しくなって活動の領域がオーロラ帯よりも低緯度側に広がり擾乱の規模を正しく測定できなくなっているのではないかと思います。
そして、Dst指数の速報値は、最大で -421nTまで下がっています(Dst指数はマイナス方向に発達します)。
Dst指数が-400nTを超えたのは2003年11月20日の -422nT以来、21年ぶりです。
もし今後、今回の乱れが -423nTに達した場合は1989年3月14日の-589nT以来の激しい磁気嵐になります。
又、GOES衛星の磁場の南北成分は通常は北向き(プラス)になっているのですが太陽風の乱れが到来した頃から南向き(マイナス)に変化しています。
太陽風磁場が強い南向きになったことで磁気圏の磁場が剥ぎ取られ静止軌道が太陽風の領域に入ってしまったことを示しています。
途中から北向きに戻っているのは、衛星が夜側に回った為です。
現在の太陽風は、速度は700kmと高速で磁場強度は40nTとかなり強まった状態が続いています。
南北成分は一旦北向きになっていますが太陽でCMEの発生が続いた為、今後も太陽風の乱れが続きそうです。引き続き活発な活動に注目して下さい。
3664黒点群の活動が続いており昨日の午後、10日15時半にX3.9、今日、11日10時にX5.8とXクラスの大規模フレアが2回発生しています。
X5.8フレアのCMEについては衛星の画像がまだ掲載されていないので明日のニュースで紹介したいと思います。
⑥『巨大フレアへの備え』
巨大フレアに備えておかないと、スマホ、パソコンの記憶情報は全てぶっ飛ぶのは必定。
磁気遮蔽、電磁遮蔽、静電遮蔽、高エネ電磁波遮蔽等は今のうちに。
⑦『電離圏嵐』
F領域臨界周波数で、電離圏嵐が確認された地域と時間帯。
5/11 4時~8時 : 稚内で非常に低い状態
5/11 4時~7時 : 国分寺で低い状態
5/11 7時~9時 : 山川で非常に低い状態
5/11 14時~19時 : 稚内で非常に低い状態
5/11 13時~18時 : 国分寺で低い状態
5/11 14時~18時 : 山川で非常に低い状態
5/11 15時~18時 : 大宜味で低い状態
ただし、日本各地で一部時間帯のデータが確認できない状態でした。
日本上空の全電子数(TEC)で、電離圏嵐が確認された地域と時間帯。
5/11 8時~19時 : 北緯39~47度で低い状態
5/11 9時~13時 : 北緯35~39度で低い状態
⑧『デリンジャー現象』
活動領域3664で発生したX5.8/2Bフレアの影響により、11日10時15分から11時45分に日本各地でデリンジャー現象が発生した。
⑨『10日の動度指数』
黒点数 166
黒点総面積 3110
F10.7 223.4
地磁気K指数の合計32、最大8
⑩『前編のホタルイカ大漁の続き』
京都大学防災研究所助教で、スロースリップを専門に研究している西川友章氏が解説する。
「スロースリップとは、プレートとプレートの境界がゆっくりとズレ動く現象を指します。どれだけゆっくりかというと、通常の地震であれば、プレートは1秒に1mくらい動きますが、スロースリップは1日に1cmほど。そのため人間には知覚できないのです」
スロースリップが注目されるようになったきっかけは、東日本大震災。震災前、震源地である三陸沖で発生していたため、何らかの因果関係が示唆された。西川氏が続ける。
「なぜスロースリップが大地震の前触れとなりうるのか、現段階では主に2つの仮説があります。
一つは『大地震の滑り始めである』という説。地震は断層の滑りであって、いきなり大きく滑ることはできない。まずはゆっくり滑り始めるが、それがスロースリップとして観測されるというものです。
もう一つは『スロースリップが余分な力を近くのプレートに与えてしまい、その力により大地震が発生する』という説。プレートの境界に力が加わってひずみが蓄積し続け、それが限界に達すると大地震が起こる、というわけです」
相模トラフを刺激する揺れ
気象庁もまた、スロースリップという用語こそ使っていないが、通常と異なる「ゆっくりすべり」が発生した場合、「巨大地震注意」の発令をすることになっている。
そんな危険な前兆が、豊後水道以外でも発生しているエリアがある。それが千葉県東方沖だ。2月26日から3月25日までの1ヵ月、震度1以上の地震は48回を数える。昨年の同期間では6回だったことを考えれば、その異常さがうかがい知れる。
「そもそも千葉県東方沖は、スロースリップが5~6年に1回ぐらいしか起こらないエリアなので、発生すること自体が非常に稀なんです。先述した大地震に関連する仮説でいえば、後者のメカニズムとかなり近い状況にあり、大地震を誘発する可能性も捨てきれません」(西川氏)
千葉県東方沖では2月29日以降、最大震度4を観測した比較的大きな地震も4回発生している。この先待ち受けるものとは――南海トラフ地震に匹敵する大地震、相模トラフ地震だ。
立命館大学環太平洋文明研究センター特任教授の高橋学氏が指摘する。
「一連の群発地震の震源がさらに南東に移動した場合、相模トラフを刺激することになります。そうなればフィリピン海プレートに引きずり込まれている北米プレートが一気に跳ね上がり、相模トラフ地震が発生するわけです。これは、1923年の大正関東地震(関東大震災)発生時と同じ原理です」
相模トラフに起因する地震は、千葉県東方沖でも'87年に起きている。M6.7、最大震度5を記録したこの地震だが、その4年前に、やはりスロースリップが観測されていた。となれば、数年以内に相模トラフ地震が引き起こされてもおかしくはないというわけだ。
高橋氏は更に最悪のケースを予測している。今回の豊後水道などの地震に起因した南海トラフ地震、そして千葉県東方沖に起因した相模トラフ地震。その2つが連動して起こる、いわば「ダブルトラフ」地震が起こる可能性だ。
ダブルトラフ地震で死者50万人以上
「相模トラフで地震が起きれば、すぐ隣の南海トラフも刺激されます。その逆も然りで、連動する可能性は非常に高いと私は見ています。その場合、地震の規模は、'60年に起きた史上最大級のチリ地震に匹敵するM9.5を記録する筈です」
これは絵空事ではない。今年の元日に甚大な被害をもたらした能登半島地震も、'20年に想定されていた30年以内の地震発生確率(震度6弱以上)は僅か0.1~3%未満に過ぎなかった。
一方、南海トラフ地震、相模トラフ地震は共に70%以上と予想されている。いかにその危険性が高いかわかるだろう。
ダブルトラフ地震が起きれば、その被害想定を大きく上回るのは必至だ、と高橋氏は言う。
「太平洋側の茨城県から沖縄県にかけての広範囲に被害が及び、試算では建物の倒壊による死者だけでも5万人以上、津波による死者は50万人以上にのぼるでしょう」