収益不動産投資の営業マンが確信したこと -3ページ目

投資ではなく、ギャンブル

融資がつけば、とにかく物件がほしい。
利回りが低下して、なかなか物件が買えない昨今、そんな焦っている人が増えています。

そして、表面利回りだけを見て、実際に物件を見ずに、ろくな調査もせずに買いつけを入れてくる。

数千万円の買い物を、そんな簡単に決定して、いいのだろうか。

「不動産投資なんて、賃貸管理会社に任せていれば、毎月不労所得が入ってくる。」

そんな甘い考えの人が、最近特に増えてきている。少子化の時代なのに夢をみて、浅はかな知識で大きな金額を投資する。

投資に思い切りは、必要だが、取り返しの付かない事態になりかねない、ギャンブラー的な人が本当に多い。

数年後自己破産者が続出するのではないかと、とても心配である。

減価償却費の考え方

減価償却費を多くとると、売却時に利益(譲渡所得)が多く出て、譲渡所得税が増える。

一方、減価償却を少なくすると、毎月の利益(賃料収入)が増えて、所得税・住民税が増える。

結局、減価償却費の節税効果は、譲渡所得税率と、所得税・住民税率の差のみ。

悩ましい問題ではあるが、不動産投資の醍醐味は、毎月のキャッシュフローだと考える。

従って、減価償却費を多くとり、毎月の
キャッシュフローの最大化を目指すべき。

貨幣の現在価値、将来価値という考え方があるが、今もらえる100万円は、将来もらえる100万円よりも価値が高いのである。

不動産投資はババ抜き

不動産投資は出口をとって、初めて利益が、確定する。

出口を取らないのは、投資ではなく、単なる不動産の長期保有。

そして、不動産投資は、ババ抜きに例えられる。最後にババを持っていた人が負け。

ババとは、出口が取れない物件のこと。

再建築不可、残存期間が短い借地権、修繕に多額の費用がかかる瑕疵物件など。

ババとも知らずに、利回りに目がくらみ、飛びつく人があまりにも多い。





不動産投資ブーム

ここ2年位、不動産投資ブームを感じる。
融資を受けられれば、普通のサラリーマンでも、物件を買いたい人がたくさんいる。

投資の基本は、売りたい人がたくさんいる時に買い、買いたい人がたくさんいる時に売る。
人の裏を行くのである。

今がブームと感じるわけは、以下のような事象から。

・不動産投資検索ポータルサイト「楽待」が今年2月に上場。「建美家」もそろそろか。

・昨年から書籍「金持ち父さん」シリーズの改訂版が出版され、今年に入り、ロバートキヨサキ氏の新刊が発売。

・日銀の量的緩和で、銀行は資金の貸し出し先を探している。大企業の資金需要は旺盛だが、中小企業はまだまだ。
だから、中小企業相手の地銀、信金などは、不動産投資事業への貸し出しを積極的にしている。

今は、買うときではなく、売るとき。
5年後、自己破産者が続出するかも。

元金返済は儲け?

土地値物件などの場合、買った値段で売却できることがある。

そのような物件は、元金返済がそのまま儲けとなる。

例えば5000万円の物件をフルローンで購入し、元金2000万円返済したところで5000万円で売却。

残債3000万円を返済して2000万円の儲けとなり、元金返済額がそのまま儲けとなる。

しかし、それは、買った値段以上で物件が売れる場合のみ。

それ以外の場合、つまり、買った値段よりも売却価格が安い場合は、元金を返すよりも、タンス預金をしたほうが儲かる。



キャッシュフローと利益

キャッシュフローと利益を混同しているひとがいる。

ざっくり言うと、キャッシュフローは、賃料収入から支出を引いたもの。

利益は、賃料収入から、経費を引いたもの。

経費には、減価償却費が含まれるが、元金支払いは含まれない。

所得税は、利益に対して、課税される。だから、経費をもれなく計上したり、所得税率が低い家族などに、給与を支払ったりして、利益を少なくし、節税をする。

元金支払いが、減価償却費より多くなると、利益がキャッシュフローより多くなり、最悪の場合、所得税の支払いをすると、税引き後キャッシュフローがマイナスになる。
(デッドクロス)

何億も物件を買い進めている人で、キャッシュフローがほとんど出ていない人も多い。

デッドクロスを迎えて、短期で減価償却費をとるため、築古の物件で目いっぱい建物価格を高くできる物件を慌てて購入する人もいる。

そうならないため、中、長期の投資計画が必要。

NG顧客リスト

資料請求をしてきて、資料を送信すると、質問ばかりが返ってくる人がいる。

不動産投資営業マンは、日々、数十件の資料請求に対応し、顧客リストは増える一方。

顧客リストのクリーニングが大切となる。

そんなとき、現地も見ず、ローンも不確実なのに、、質問ばかりしてくるようなのは、後回しになる。

そして、めんどくさいので、一通りのやり取り終了後、即NG客リスト行きになり、今後の優良物件の紹介候補から外される。

(めんどうな顧客でも一応質問には返信します。)

投資物件を買いたいひとは、山ほどいる。その中から営業マンに選んでもらえるような行動が、求められる。

指値はできますか?

資料請求の資料を送信してすぐ、こう返信してくる人がいる。

物件も見ていないのに。ローンの内諾もとってないのに。

「指値はできますか?」

そして返信する。

「いくらなら買いますか?」

「○○○万円希望です。」

「その価格でオーナーからOKもらえたら、必ず買って下さい。オーナーに交渉するからには、仲介業者としての責任があるので、交渉成立でやっぱりやめたはなしですよ。」

その後その人からの返信はなくなる。

物事には、道理がある。

物件を見て気に入り、ローンの内諾も取った。
ただ、外壁の塗装費用がかかるし、自己資金も想定より多く入れなければいけない。

そこで初めて、
「指値はできますか?」

でしょ?



利回りが高い物件

利回りが高い物件には、利回りが高くないと売れない理由が必ずある。

大きく2つ。

1つ目は、入居者が入らない物件。
建物がボロく、設備が古く、間取りが不人気な物件。

地方やバス便などそもそも賃貸需要がない物件。

空室が多く、想定賃料を高く設定し、想定利回りを高くしている物件。

2つ目は、出口が読み辛い物件。
借地権、再建築不可、違反建築、市街化調整区域、崖条例などローンが付けが難しい物件。

購入を検討している物件があれば、上記に当てはまらないか要チェック。

しかし、まれに上記に当てはまらないが高利回り物件がでる。

不動産投資の知識がない業者(地場の賃貸管理会社など)に、知識のないオーナーが売却依頼をした場合。

根付け間違いの高利回り物件が生まれる。







ローンはどちらをご利用しますか?

物件の資料請求ばかりやたらとしてくる人がいる。

そんな人には、こう返信する。

「ローンはどちらをご利用しますか?」

ローンが使えれば物件を購入したい人は、山ほどいる。

現金購入の人が不動産会社からちやほやされるのは当然のこと。

なぜなら、競争が激しい優良物件でも、現金購入の申込みを入れれば、順番をひっくり返せるから。

ローン利用の人は、自分の立場をわきまえ、最低限使えそうな金融機関を足を使って、目星を付けておくべき。

買えるかどうかもわからないのに、資料請求ばかりしてくるのは、不動産会社の担当者にとっては本当に迷惑で、時間の無駄以外の何ものでもない。

だから、資料請求する際には、ローンの確実性を訴えて、他の人との差別化をはかる必要がある。

現金購入の人には、最も良い情報が、ローンが確定している人には、その次に良い情報がくる。

それ以外の人は、それなりの情報しか来ない。