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ユウタの小説ブログ

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結局泊めることになってしまったか。どのお菓子から食べようかと、子供のような顔で、スナック菓子と睨めっこしている大助を見て、残念に思う。
「これだ!」
大きな声を出して、コンソメ味のスナック菓子を取り出し、天にかざすように持ち上げている。さながら、敵の大将を討ち取った武士だ。
「大和も好きなの食って飲めよ。」
お菓子とジュースの詰まったビニール袋をこちらに差し出してくる。遠慮なくピザ味のスナック菓子を貰うことにした。
「よし。これで家賃は払ったな。」
そういうことか。スナック菓子を投げつけてやろうかと思ったが、あいつは喜色満面で投げ返してくるはずなので止めた。散らかるのは俺の家だ。

何をするでもなくテレビを二人で見ていた。時間は午後8時を回っている。かれこれ一時間ほど何をするでもなく、菓子を摘まんでいる。
時々、大助がテレビに向かって下らないことを言うだけだ。
「そいえば、エレベーターの文字消えてたな。うっすら残ってたけど。」
大助が思い出したかのように言った。恐らく大家が応急処置で消そうとしたのだろう。
「そのうち業者が来て、ちゃんと消してくれるだろ。」
「てか実力行使してきたんだよな?」
やばくね?という面持ちで、確認してきた。
「そーなんだよ。すぐ近くに投げ棄てられてた。たぶんな。」
エスカレートしなければいいがと思いながら話す。どちらにせよ刺激しないように行動しなければ。そのうちこんなこと無くなるに違いない。
「なぁ、大和。」
気にくわない笑顔で話かけてくる。人の笑顔が気に入らないのでは決して無い。ただこいつが微笑むとろくなことを言わない。
「俺らで犯人見つけよーぜ。」
子供が鬼ごっこをしようよ。というトーンで言って来るので、思わずいいよと言ってしまいそうになる。まさかこんなことを言い出すとは思わなかった。
「ふざけんな。刺激してとんでもないことになったらどうすんだよ。俺はここに、住んでんだぞ。」
つい語気が強くなった。自分でも気付かないところでストレスを感じていたのかもしれない。
大助が驚いたのか、じっとこちらを見てくる。
「だからこそだよ大和ちゃん。実際誰なのか気になるだろ?」
少し反省するのかと思ったが、まったく諦めていないようだ。確かに気にはなる。ここの住民は大体顔は知っているし、やりそうな人からこの人は無いだろうなという人間を思い浮かべる。ただ知ったところでどうにもならないではないか。
「知ってどうすんだよ?」
こいつなりの考えを聞かせてもらおう。なにを言われようが協力する気は無いが。
「んーと、抑止力?」
言い終わって、ヘラヘラと笑う。確実に取って付けた理由だな。これで心おきなく却下できる。
「そもそも抑止力ってことは、勘繰ってるのが向こうにバレてるじゃないか。」
「存在だけちらつかせて、正体は見せないんだよ。任せろ、すでに手は打ってある。」
嘘だろ。嫌な予感がした。こいつは考えるより先に行動する習性がある。
「何したんだ?」
「俺の自転車を邪魔になるように停めてみました。」
怒るより呆れてしまった。こいつは悪い意味で、いつも予想を裏切ってくれる。





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