未公開作業vol6  フェラーリF355 エアコン・コンピューター(ECU) 修正・リペア | 男のアトリエ

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京都市にある欧州輸入車の専門店、『株式会社ジェイウェーブ』 が送る気まぐれな日記です。

日々の他愛もない出来事から、新規入庫車両のご案内や弊社が実施した整備&用品取付けなど仕事に関する事もご紹介しております。

前回に引き続き今年初めに行ったフェラーリF355のエアコンリペア(修理)です。

 

今回リペアのエアコン・コンピューターは、すでに販売終了で中古ですと40万円などの価格にまで高騰していることがあるようですが、現状は国内でリペアしていただける業者さんはおそらく1ヶ所...

今後を見据え分解に解析です。

 

フラップの未動作、風量調整の不調に温度調整も効かずなど多岐に渡る不調で前回アクチュエーターをリペアしましたが、今回はまず簡単なスイッチ部分からのチェックから行いました。

 

 

 

左の写真上がそのままスイッチですが、その中身が右下の白い基盤になります。

配線図をもとに写真右の配線位置に色など合わせコンピューターまで異常ヶ所が無いかチェックを行いましたが、こちらは不具合もなく快調そのものでしたので、写真左の左下にあるエアコン・コンピューターの内部のチェックを行う事に。

 

 

 

内部のハンダ不良から、基盤の配線など多岐に渡りチェックを行いましたが正常。

基盤内にあるマイコンやアンプなどのチップのデータシートを取り寄せ、各ICからの信号をチェックすると、信号があるICで途切れているのを発見。

 

 

 

これはエアコン・コンピューター基盤の裏表ですが、20年以上昔の基盤なので、まだ肉眼で確認できるのですが、それでも細かい。さらにこの基盤、調べ始めてすぐに落胆したのが中間層にも配線パターンがある3層でした。

調べるのにどこに何がつながっているのか見えません。

ですが、テスターなどを駆使し解析。

 

 

トランジスタなど、コーティングで品番が見えないものは、ある方法により文字が消えないように除去し動作をチェック。

 

 

 

信号出力していなかったIC交換後、すべて動作するようになりましたが、まだ1ヶ所不具合。

スイッチと実際の動作が違うため、スイッチ信号入力ラインを調べると、珍しくなかなか見ないただの抵抗の不良。

通常交換しないのでチップ抵抗が手元に無かったため、写真左のようにチップ抵抗を取り除いたのちに、応急テストでごく普通な抵抗を仮付けしテスト。

これで正常動作しましたので完了。

 

 

チップ交換でのリペアは日本国内でも1~2ヶ所でやっていただけますが、今回のような一般的ではない故障は対応してないそうなので、当社でのリペアでスムーズに作業完了できました。

 

 

 

では...Byはやし

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