父 親 と 娘 | ✿ 日々是好日 ~ 降っても晴れても ~ ✿

✿ 日々是好日 ~ 降っても晴れても ~ ✿

勤労学生時代から30年“喜怒哀楽”のサラリーマン人生を経て独立。数十店舗の外食企業が上場し全国700店超になるまでを経験。飲食業で育てられた男が、今度は “厳しくも愉しいホテル経営” に挑戦!「無常迅速、時人を待たず」を我が肝に銘じ。


今日はある方のとってもステキな記事を紹介!


*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:


ある日父から

「麗子 たまには お父さんと飲みに行こう。
何でも好きなもの食べて、何処でも連れて行ってやる。
チョットおしゃれしてこい」

と 言われた。

面倒のような気もしたが、その頃夜の街に興味もあり 出掛けた。
街に出る車中で父が言った。

「今日はトコトン飲むぞ!! もうダメって程 飲め。
お父さんが責任持つからな、アホみたいに飲もうぜ」

おいおい いいのかよ・・・ お母さんに怒られるぞ
などと思ったが、お父さんが責任持つんだからいいか・・・

1軒目 父の行きつけの串焼き屋に到着。
女将の 「 みっちゃん(父)が彼女連れて来ちゃったかと思ったよ 」 の ひと言で

気を良くした父は2軒目から彼女だってことにしろよ!と完全に舞い上がった様子。
二人でかなり飲み、店を後にする。

2軒目 父の行きつけのクラブに到着。
父のご指名の女の人に
「娘さんでしょ?」 と アッサリ見破られるも、これまた上機嫌。
「俺に似てるんだよなぁ・・・ 目が似てるからなぁ・・・」
要らぬ説明をし、嬉しそうに飲み続ける。

3件目 父の行きつけの寿司屋に到着。
大将に 「いいなぁ 娘と一緒に飲みに行くなんて、幸せだねぇ。親父の夢だよなぁ」 等言われ

またもやご満悦。
「好きなもん喰えよ、たまにしか一緒に来ないんだから」 と 父。
初めてじゃん!小さな見栄、張ったな・・・。

4件目 父行きつけの居酒屋。
この辺はもう覚えていない。何を飲んだかも、、、 話の内容も、、、

5軒目 父行きつけのスナック
まったく覚えがない。
カウンターにつっぷしダウン

父はタクシーを呼び、私を背負ってくれた。
この時一時的に意識を取り戻し

「気持ちいいなぁ・・お父さんゴメンね。酔っ払っちゃった」

「いいよ、寝てろ」

朝、目覚めると部屋のベッドに寝かされていた。
父と顔を合わせるのが気まずい・・・

リビングに行くと 父はもう出掛けていた。
母に広告の裏に書いた手紙を渡された。

「 麗子へ 

昨日は楽しかったな
また、行きたいよ。 また 一緒に行こうな。

昨日、麗子が飲んでグロッキーした酒の量はわかるか?
ビール2杯、チュウーハイ5杯、・・・・。
それがお前の量だぞ。
今度、誰かと飲みに行っても、その量の手前で帰って来い。
世の中はいい奴ばかりじゃない。
騙してどっかに連れて行かれたら
お父さんは守ってやれないから。
だから、お前の量を教えようと思ったんだ。
必ず守ってくれよ。
お父さんは信じてるけどな、、、。

                           お父さんより  」



涙が出るのを必死で堪え朝食を食べた。
母が、お父さんはずっと心配していた。

でも どういう風に伝えたらいいか悩んでた。

縛ってもいけない・・・  あの子はそういう子だから。

縛ったら帰らなくなる子だから・・・

今思えば、あの頃本当に心配だったと思う。

好き勝手なことをして遊んでいたから・・・

ありがとう、お父さん。 

お陰で誰かに騙される事無く遊べました。
お酒で失敗はあまりしませんでした。

つまらない事で傷つく事も無く青春を謳歌しました。

感謝しています。


女の子を持つ父親はきっと自分が男だけに心配なんだろう。

父も昔のようにカッコよくはなくなった。もうお爺ちゃんだ。

 あの頃のように夜の街を歩く父は、もういない。 

趣味の畑で野菜を作り、私や孫に食べさせるのを楽しみにしている。

今の私があるのは父のお陰だ。
いくら感謝しても、足りないな・・・・


出典: 父の教育。

*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:

 

 

 

 

 


ようやくわが家も・・・
  
      父 亀吉、酒でまさかのグロッキー
(^^ゞ







本日は以上です。