祝日法では、「おとなになったことを自覚し
自ら生き抜こうとする青年を励ます日」と、その趣旨を謳っている。
いままで、両親や周りの大人たちに保護されてきた子ども時代を終
、自立し、大人社会へ仲間入りすることを自覚するための儀式を行う日
それが成人の日。
恒例となっている、作家、伊集院 静さんの若者へ向けたメッセージ
サントリーの新聞広告だが、今年は以下のようなものであった。
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「むかい風を歩くんだ」
成人おめでとう。
今日からみんな大人って? そんなはずがない。
一日で大人になれるわけがない。
どうしたら大人になれるかって?
こうだ、という答えはどこにもない。
その上、大人になるには近道もないし、
特急券も売っていない。
まずは家を出て、一人で風の中に立ちなさい。
そうして風にむかって歩き出すんだ。
歩きながら自分は何者かを問いなさい。 そうすれば君が
まだ何者でもないとわかる。
それでも一人で歩くことが始まりなんだ。
上り坂と、下り坂があれば、上り坂を行くんだ。
甘い水と、苦い水があれば、苦い水を飲みなさい。
追い風と、むかい風なら、断然、むかい風を歩くんだ。
どうして辛い方を選ぶかって?
ラクな道、甘い水は君たちに何も与えてくれないし、
むかい風の中にだけ他人の辛酸の声が聞こえるんだ。
真の大人というものは己だけのために生きない人だ。
誰かのためにベストをつくす人だ。
金や出世のためだけに生きない、卑しくない人だ。
品性のある人こそが、真の大人なんだ。
どうだい? 大人って大変だろう。 しかしそうでもないさ。
ひと休みに一杯やれる。 さあ大人にむかう君と乾杯。
伊集院 静
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晴れて成人の日を迎えられたみなさん
おめでとうございます。
本日は以上です。