与えられた役割や仕事を全うすることの大切さ! | ✿ 日々是好日 ~ 降っても晴れても ~ ✿

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勤労学生時代から30年“喜怒哀楽”のサラリーマン人生を経て独立。数十店舗の外食企業が上場し全国700店超になるまでを経験。飲食業で育てられた男が、今度は “厳しくも愉しいホテル経営” に挑戦!「無常迅速、時人を待たず」を我が肝に銘じ。

 

博多弁でユーモアたっぷりに話される南蔵院の林覚乗住職の講演は

面白可笑しく尚且つ聴衆の心を豊かで優しくしてくれます。

随分前に聞いた講演の中にこんな話がありました。

文章にしてしまうと固くなって伝わりにくいかもしれませんが・・・


四年生の大学を出た女子学生が会社に入り

「私はお茶汲みをするために大学を出て、会社に入ったのではありません」 

と言ったということを聞きました。


お茶汲みさえできない人間に、上司がもっと大切な仕事を頼むはずがないのでは

と私は思うのですが・・・。


「私はこの会社で一番おいしいお茶を入れてあげよう、入れる人間になるのだ・・・」

そういう思いを持ったひとが、次のステップを踏むことができる人ではないでしょうか。


「これだけの能力があるのだから、お茶汲みなんて・・・・」 と言われても

本当に能力があるかどうか、見た目にはわからないし、やってみなければわからないことです。

その前に、与えられた役割、お茶汲みという仕事で

相手に喜んでもらうことが大切なのではないでしょうか。

 

与えられた役割

それはこういうものだと思うのです。

 

ある企業が、七階建てのビルを持っていました。

各階にトイレがあるのですが、それがよく落書きで汚されてしまいます。

社長自ら注意するのですが、一向に効き目がありません。

 

「お前たちは、なんという馬鹿者か!」 と怒鳴りたいのですが

「その馬鹿を選んだのはあなたですよ」 と言われたらおしまいです。

余計なストレスが溜まるなか、とうとう社長も匙(さじ)を投げてしまいました。

 

ところが、それでも諦めないひとがいたのです。

 

トイレ掃除のおばさんです。

おばさんは西洋紙をよ四つ切りにした小さな紙に、お願い状を書き

すべてのトイレの入り口に貼りました。

するとどうでしょう。

あくる日から、一切の落書きが消え去りました。

 

驚いた社長が見に行くと、そこにはこう書いてありました。

 

「ここは私の大切な職場です。この職場を落書きで汚さないで下さい」

 

おばさんが、「トイレ掃除はたいした仕事ではない」 と思ったら

たいした仕事ではありません。 

でも、「トイレ掃除は、私の大切な仕事なのだ」 と思えば

素晴らしい重要な仕事になるのです。

そして、大切にしなければいけないんです。

 

社長は初めて気付かされました。

 

「肩書きじゃないんだ。

与えられた役割、仕事をどういう姿勢でやっているか、そういう心がけが大切なんだ。

思いを変えることによって、職場を変えることができるのだ」 と。

 

3K(キケン・キタナイ・キツイ)という言葉があります。

本人が3Kと思ったら、そこは3Kの職場になります。

 

しかし、「私にとっては、ここが大事な職場なんだ」 と思ったなら

どんな職場だって素晴らしい仕事場になるのです。

 

要は

自分の心がけを変えることができる強さを

持っているかどうかの問題なのです。

 

 

 

 

 

本日は以上です。