先週、野田政権は消費税増税を柱とする
税と社会保障の一体改革を推進する態勢強化のために
内閣改造を行いました。
野田首相は、年頭の記者会見で
「ネバー、ネバー、ネバー、ネバー・ギブアップ!」 と
かつての第二次世界大戦時のイギリスのチャーチル元首相の言葉を持ち出し
2015年度までに消費税率を現在の5%から10%に引き上げることを
目指している決意を強調したのです。
これに対して、国民をはじめいたるところで反対意見が多い。
税と社会保障の一体改革を行うということなのに
社会保障については触れず、消費増税ばかりが議論されているからです。
社会保障とは一体何か
これからの社会保障はどうあるべきか、国民には伝わっていないし
マスコミも具体的な報道をしません。
日本の国家予算は現在、税収と歳出のバランスが大きく崩れています。
税収41兆円に対して、歳出は92兆円!
普通の企業なら完全に倒産です。
44兆円もの国債、つまり借金をして
そのツケを将来の世代へ先送りしているのです。
今やるべきことは、税収を増やし、歳出を減らすことは明らか。
税収を安定的に増やすにはもう消費税しかない。
歳出を減らすには、福祉、医療、教育、地方交付金などの
社会保障を削減しなければならない。
しかし、現在の経済状況のなかで、医療負担費を引き上げる
年金の支払いを遅らせる、などと言えば国民から総スカンを食う。
政府としても厳しい決断ではありますが、そんな日本に誰がしてきた!
と批判ぜずにはいられない。
というのが今の国民感情ではないでしょうか。
いま、国家権力というものが力を失い、ぼやけてしまっています。
肝心なところでは、本質的なことに触れず無難なところでお茶を濁している。
そんなことが長く続いてきた結果、悪循環になって
日本全体がぼやけてしまっているのではないでしょうか。
本日は以上です。