全てが溶け合った日本人の現風景
留学生に質問してみます。
「日本人の国民性は?」 と聞かれたら、どう答えますか。
〔中国人留学生~ 集団的ですね。仕事の時はみんなで
協力して一生懸命します〕
では、なぜ日本人は集団的、協力的なのですか?
〔中国人留学生~ 寂しいから?〕
寂しいからですか(笑)。
本当に外国人から見ると、日本人のことは、分かりにくい
んですね。
なぜ、日本人は岩や木を拝むようなことをするのでしょう。
日本人は子供が生まれたら、お宮参りに神社にいきますが、
お葬式はお寺でしますね。
では、結婚式は?
〔日本人学生~ 海外で〕
どこの海外?
ハワイかな(笑)。
結婚式はまずお寺ではしません。教会で行うことも多いですね。
外国人からすれば日本は訳が分からない。
こんな国がどうして今のように経済大国になれたのか、
本当に不思議なんですね。
体系的に日本を理解するには三つの指標があります。
一つは、欧米(近代)化された日本。
もう一つは、中国と韓国と似た農耕アジア(前近代)的な日本。
この二つの世界は、外国人でも理解することができます。
しかし、日本にはもう一つ別の世界があるのです。
それを私は、前アジア的(自然採取・縄文時代以来の)日本
として表現しています。
現在の日本文化は、この三つの世界が溶け合う形で形成
されているのですが、日本人の精神構造を理解する上で
もっとも重要なのが、三つ目の前アジア的日本なのです。
朝鮮半島に比べ、中華文明の影響を受けることが少なか
った日本は、縄文時代以来の前アジア的な心のあり方が
消えずに残ってきました。
これこそ、日本人の距離感のあり方や曖昧さを好む
美意識の根源となっています。
※「歴史街道」呉 善花氏「日本文化史」講座より
・・・・・次回へ
今日のボクのお昼は、
長崎ちゃんぽん\490
・・・・・でした。
本日は以上です。