世界でもっとも恵まれた風土を持つ国
結論から言えば、「察する」という文化が生まれた背景
には、日本の風土が大いに関係しています。
まず、日本の場所を世界地図の中で確かめてみると、
実は、緯度的に暑すぎず、寒すぎない地帯にあり、適当
に雨が降り、湿気があって(=温暖湿潤気候)、しかも
春夏秋冬がはっきりしている地域は、世界広しといえども
ここ日本と朝鮮半島南部、中国の一部でしかありません。
四季がはっきりしているということは、自然の動きに敏感に
なっていくということでもあります。
我々の住む土地がいかに恵まれた風土にあるかを、
しっかり認識してください。
そして、世界の中で恵まれた風土にある地域の中にも、
それぞれ特徴があります。
まず、中国には、日本列島が二つ入るぐらい大きな平野
があります。私は上海から北京まで飛行機で移動したこ
とがありますが、平野ばかりで山が全く見えませんでした。
東京から名古屋の四倍ぐらいの距離です。
こうした広大な平野は農耕民族にとっては天の恵みであり、
黄河流域では運河を利用して稲作をするために、強大な
国家が生まれ、中華文明が発達しました。
しかし同時に、この豊かな土地を狙って北方から騎馬民族
が歴史上、何度も侵攻してきました。
一方、朝鮮半島はどうか。朝鮮半島は国土の大部分が
山岳地帯であり、これは日本と似ています。しかし、朝鮮
半島は中国と隣接しているために、良くも悪くもその文化
の影響を受けてきました。
この事実は、現在の朝鮮半島で起こる問題について考え
る際も、極めて重大な示唆を含んでいます。
さて、日本はどうなのでしょうか。
※「歴史街道」呉 善花氏「日本文化史」講座より
・・・・・・次回へ
今日のボクのお昼は、
山ちゃんラーメン¥390
・・・・でした。