流石柴田さん!他の時代料理物とは一線を画す(「お勝手のあん5 あんの夢」 柴田よしき) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

今夜は平日でしたが、常連さん軍団と楽しい一夜でした。

 

恒例の夜中の本紹介。

 

「お勝手のあん5 あんの夢」 柴田よしき

 

流行の時代物+グルメ小説。

 

数ある中で中島久枝さんと、今作の柴田さんだけ続けて読むと決めました。

 

今作はシリーズ第五弾!

 

さてどうでしょうか?

 

江戸の町を安政の大地震から一年も経たず、颶風の高波が襲い品川の街は高浪にのみこまれてこまれてしまいます。


主人公あんの奉公する品川宿の宿屋・紅屋も、かろうじて建ってはいたが、一階はすべて水に浸かり、
二階は強風で屋根も壁も壊れて使い物にならない状態となります。


紅屋は建て替えのため二ヶ月の休業が決まり、その間、あんは紹介された深川の煮売屋へ、年内いっぱい料理修業にでることに

なります。

 

そこでも持ち前の料理好きを発揮し新しいメニューを考えるあん。

 

その模様を描いた連作集です。

 

今作は紅屋から飛び出して、違う世界観が描かれています。

 

この辺りが流石ベテラン作家柴田さんという印象。

 

ロープレのマップが広がったイメージでしょうか?

 

今作での経験が次作からの展開に活きて行くのは間違いない。

 

今後が更に楽しみになりました。

 

印象に残った言葉があるので書いておきます。

 

(人は一人では生きて行けない。どうしようもなくなった時に、誰かが差し出してくれた手を握ることで、ギリギリ救われる事がある)

 

偶然本日店から帰ってきたら、タレントのりゅうちぇるさんの自殺報道をネットニュースで目にした。

 

多くの人が生き難い世の中。

 

誰しもがギリギリの瀬戸際を生きてる。

 

そんな時にあっち側へ行ってしまうかどうかは、本の僅かな差だと思う。

 

その時に手を差し伸べてくれる人が居るかどうかは結構大きいことかもしれない。

 

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