中村文則が解説を書きたくなるのが分かる小説(「窓の魚」 西加奈子) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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窓の魚 西加奈子


皆さんこんばんは。


六月は本と暇ですね~。


そんな中来てくれる方々には本と心から感謝です。


何時か何かで恩返しできる様にがんばります。


さて恒例の夜中の本紹介。


「窓の魚」 西加奈子


毎年物凄く嵌る作家さんというのが存在する。


昨年は白石一文さんでしたで、遡って読破しました。


今年はこの西加奈子さん。


もう今はLOVEです(笑)。


でも中々GETできないのが問題。


要約この作品をGETしたので早速読了。


物語の舞台は山奥の鄙びた温泉宿(どうやら修善寺の辺りらしい)。


その宿に二組のカップルが泊まりに来ます。


何事にもやる気のなさそうなナツと明るくて元気なアキオのカップルと、ぶりっこで元気なハルナとバーテンダーをする訳ありふうのトウヤマのカップル。


一見友達になりそうにない四人が主人公。


この四人夫々の視点で一夜が語られます。


その合間に、同じ日に泊まった老夫婦・宿のベテラン仲居・宿の若い女将のコメントが挟まれます。


大きな流れとしては翌朝宿の池で発見される女性の死体の謎を追う形なんですが、そこはあまり重要ではなく、四人の本音や過去に視点が当てられています。


何処にでも居る様なカップルなんですが、真相を知ると夫々が抱えているものが深くてゾッとします。


明快な答えや謎解きが無いので、不満が残る人も居る感じの読了感。


でもそのモヤモヤした余韻を楽しむ作品だと思います。


解説を中村文則さんが書いております。


それで何となくこの作品の目指す色合いが分かっていただけると思います(笑)。


今まで読んだ西作品の中では少し毛色が違う印象。


悪くは無いけど、これが持ち味ではない気がします。


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