環境で人は作られていく？！
こんにちは、カウンセラーの神谷です。
前回からの続きです。
Ｄさん
「そうですよね。私は一人ではないという感覚は、ここではじめて実感できたと思います。
物理的には、私の周りに人はたくさんいましたが、皆、それぞれでしたね。
以前の私はそのことさえ認めたくありませんでした。
認めてしまうと、今までの私の人生が否定されたと感じていたんだと思います。
以前の私がよく思う感覚でしたね。
それだけ、今、過去しか見えていなかったんだと思います。
それだけで、精一杯でしたね。
今までの人生がいい結果が出ていないのならば、それを見たくないと見なければ
当然、見直しはできず、その結果を出し続けることになります。
私は、今、過去を守っているつもりでしたが、明日、未来は全く守られていなかったことに
気づいていませんでした。
きちんと、未来を見ることもできる視野があればよかったのすが、今と過去からの妄想で
精一杯になっていました。
過去起きたことをずっとくよくよしたり、今、何を思われたかが気になったりしていました。
そんな感覚だから、相手が言ったことも、私が引っかかったら、しつこいほど気にしていま
したし、その言葉をずっと持っていて恨みに思っていたこともよくありました。
こんなことを普通にしていたので、向かい合うまで気がついていませんでした。
だから、これまで人間関係がうまくいかなかったんだと思います。
その感覚では、うまくいかそうとすると、我慢するしかない！とひたすら我慢してそのうち
に我慢ができなくなり爆発するということの繰り返しでしたね。
その時の私は、あれだけ我慢したのに相手はわかってくれなかった。
我慢したから爆発したんだからやっぱり我慢するのはよくない！っと思っていました。
そして、我慢しないとぶつかることばかりで、こんなことなら誰かと一緒にいるなんて
嫌だ！と思っていました。
この時の感覚の時間軸は、やはり、今、過去しかありませんでした。
明日とか、未来とか見えていないから、今、過去にこだわっていたんだと思います。
明日とか未来が見えていれば、過ぎ去る今、過去にこだわっていても意味がない
ことがわかってきます。
こういうことも、私一人では見つけることもできないし、見つかったからといってどうした
らいいかなんて見当もつかなかったですね。
だから、ここがなければ見えたとしてもどうすることもできなくてあきらめていたと思います。
私一人でやろうとしていたこと自体がおかしかったと思いますが、多くの人がそうであり、
一人で戦うしかないんですよね。
その戦いの方が普通であり、それができて一人前ぐらいに思っていましたが、そんなことで
一人前とか思う必要もないんですよね。
一人で考えるにしても、その当時の私では、知識もそれほどないし、経験もしれている。
そもそも、まじめに自分のことさえ話したことなかったですし、聴いてもらったこともない・・・
これが私の現実でした。
そのことを自覚できたのも、大きな収穫だったと思います。
自覚でき、そんな私が感じることもスルーすることができ、謙虚にいろいろなことに向かい
合えてきました。
全く見える世界が違うんですね。
いつも、自分の感覚で評価し、私なりに判断していたことがかなり邪魔だったことがわかり
ました。
きちんと、状況、相手、結果を見ながら、判断していき試していくことで、いい結果が得られ
それが私にとっても楽しく、うれしいことに繋がっていくんですね。
自分の守っているつもりの以前の私であれば、絶対にたどりつくことはできなかったと
思います。
ずっとイチャモン、文句を繰り返し、自分も周囲の人も嫌な思いになる生き方しかできなか
ったと思います。
これまでの私の人生がそうだったから、間違いないですよね＾＾；
ここにこれたことと、あきらめずに開き直らずに、向かい合った私がすごいと思います。
そこは褒めてあげていいですよね♪」
私
「そうですよね。私も一人で戦っていたし、その選択肢しかなかったですね。
多くの人が同じなんだと思います。
でも、もし、一緒に戦ってくれる人がいればどんなに心強いことかと思っていました。
探しても、なかなか見つからないんですよね。
それもよく考えれば当たり前なんだと思います。
習慣にないんです。
一人で戦っていくしか選択肢がない環境だから習慣になく、それぞれがそれぞれ
に一人で戦っているので、誰かのために一緒に戦う余裕がないんですよね。
一緒に戦うためには、その人の話を聴かなければ状況、要望等々、わからない
ので、まず聴かなければなりません。
その聴くことも、それほど簡単ではないと思います。
自分なりの聞き方しかできないですよね。
そうなると、相手のそのままの話は引き出せない可能性があります。
そのままを引き出せなければ、一緒に戦うことは難しいんです。
話の一部だけを聞いて、それについて思ったこととか、知識を話すことが多く
それ以上、話を聴こうともしていない場合がほとんどだと思います。
まず、話を聴くということさえできていないことを自覚していく必要があると思います
が、以前の私もできていない自覚さえありませんでした。
そんなことする必要がある環境にいなかったからだと思います。
私は、たまたまカウンセリングに興味を持ち、学んでいく過程で話しを聴くことが必須
になり、クライアントさんと一緒に考え、支えていくこともできなければいけなくなった
から、話を聴くことができるようになり、クライアントさんと一緒に戦えるようになった
んだと思います。
もし、カウンセリングに興味を持ち、学ばなかったら、今の私はあり得ないと思います。
あれだけ、話下手で、視野が狭く、思い込みが強い人間がたどり着けるわけがなかった
ですね。
私は、環境ってすごく大事だと思っています。
環境で人は作られていくんです。
人の話を聴くにも、聴くことにきちんと向き合い、結果に向かい合っていなければ、
「私は聴いている！！」という主張だけで済んでしまうことが多いのではないでしょうか？
それで済んでしまう環境では、向かい合うことはできず聴くことさえできないと思います。
でも、きちんと聴くこと、向かい合うことを目的としている環境であれば、聴くことも、向かい
あうことも自然と身についてきます。
それが身についていくと、一人で戦えわなくてもいい感覚がわかってきますし、大切な人
と一緒に戦うこともできます。
そういう人が一人でも増えてくれば、一人で戦う人も減っていくんだと思っています。
そんな場所をたくさん作っていくことができれば楽しいですよね。
少しずつなんですが、着実にそんな場所は広がっていってますし、これからも広がって
いくと思います♪」
このように話は続いていきますが、
この続きはまた次回させていただきます。
最後まで読んで頂きありがとうござました。
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