金がない、わかるよ。 | 南の島から来た男アゲイン

南の島から来た男アゲイン

生きてるって、素晴らしい。

フランスでワインを作ってるという友人ができてから、なんとなくワインの話をするのが楽しくなって、居酒屋に寄らず家でワインを飲むことが増えたよ。いろいろ自分なりに考えたりわかってきたことがあるので、いずれこの日記に公表しますが、なかなか奥深いものがあるね。ちなみに酔って落としても割れないように、キャンプ用のプラ製グラスで。笑

まず最初に、今日の話は誹謗中傷ではなく、さらにいえば揶揄する意図もなく、なんだか他人事とは思えないという、笑えない真面目な話ですので、誤解なきようお願いします。

一昨日のニュースだったと思うんだけど、52才の男性が無銭飲食と強盗?だったかな、で捕まりましたということだったのね。で、その飲食したお店が福しんさんという、これ確か東京の東側に展開してるチェーン店だと思うんだけど、要は安くて便利な中華屋さんなんだよね。そこでもやしラーメンを食べたそうだ。このことに関してはそれ以上のことは知らず、ここから先はいつものように俺の勝手な想像です。どうせタダ飯食べて捕まる覚悟なんだろうから、もう少しお高いお店で食べればよかったとか、或いは強盗は余計だったとか、いろいろ突っ込みどころはあるんだけど、俺自身の若かりし頃の、本当にお金がない時、余裕がない時ってそういうもんだよなと、失礼ながらもものすごく同意できてしまった訳です。また福しんっていうのがね、現実的というかリアリティーあるよなと、さらにいえばもやしラーメンっていうのがね、それ?みたいに思われるかもしれないけど、そういうことなんだと思うんだよね。いつも通りの、普段食べてる食べ物しか思い浮かばないんだよな。俺は長いこと一人暮らしだったから、要は家に親がいない状態なもんで、お金がないという時には本当にないのよ(笑)。親に借りるとか出してもらうとか、そういうことができないでしょ、送金してもらうにしても親だって仕事してる合間だから最速で半日かかるし、なんなら数日後ってことにもなるからね。ないものはない(笑)、当たり前だけど現実なんだよな。それでも生活してればお金はかかるし、予定通りにならないこともあるし、急遽必要になることだって結構な頻度であるからね。簡単にいうと、次の仕送りまでまだ半月くらいあるのに手持ちのお金が残り少なくなり、ぎりぎりに切り詰めてる状況で今度の週末出かけようって話になったら、やっぱり行きたいじゃん、ましてその一緒に行く中に好きな女の子がいたりしたら、何があっても絶対行く!ってなるよね。そうなると、これ親がいれば頼み込んでお小遣い前借りするとか、最悪バレた時に怒られるの覚悟でお配布から盗むとかね、工面する余地があるよね。俺の場合本当にないものはないから(笑)どうしようもないんだよな。残り100円しかなくなり、その時は翌日送金してもらえることになってたので当日なんとか乗り切れればという時に、お腹減ってね、おにぎりを買うか?カレーパンを買うか?真面目に数時間悩んだもんです。ないものはない、という現実に向き合うしかないんだよな。

俺はこのニュース見て、笑えなかったよ。お前になんかわかる訳ないと言われるかもしれないけど、勝手に同情したよ。勝手にわかった気にならせていただきました。辛い?とか惨め?だとかってことでもないんだよな。別に誰のせいでもなく、そういう意味では恨むことでもないし。少なくとも俺の場合はね、なんていうか孤立感が強かったかな。俺って孤独だなと、ってことはみんなそれぞれ孤独なんだなと、人間ってなんなんだ?みたいな気持ちになったことを鮮明に覚えていて、今も忘れることがないからなんとなく同情したのかもしれないね。お金がないことが辛いというより、そういう自分に気づいてくれる人がいない淋しさみたいな感じだったね。俺はこれから強盗してお金を払わず逃げるのだ、と思いながら食べたもやしラーメンは美味しくなかっただろうね。まぁお金がないと何もできない世の中であるということの良し悪しは別として、現実的にはないと困るもんな。なんだかね、お金に動かされてる人生ってどうなのよ?みたいな気持ちになりつつも、この方がいつか立ち直ってちゃんとお金を準備してもやしラーメンを堂々と美味しく食べられる日が来ることを願います。