立ち食いそば屋が閉店。 | 南の島から来た男アゲイン

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生きてるって、素晴らしい。

俺は外で一人で昼ごはんを食べる時に普通の飲食店に入るのが苦手だから立ち食いそば屋さんのお世話になることが多くて、ただそれもどこでもよいということではなく俺自身が商売してるということでやっぱり大手資本に頼らず孤軍奮闘していらっしゃる個人店を選ぶということと、さらにやっぱり江戸時代から続く日本の文化ですから、やっぱり老舗というか歴史というか、古いお店に対する敬意を示したいと思ってるからね、そういうこと考えると行くお店って結構限られてくるのよ。そんなお店の一つが目黒駅前にあって、よく行くということを以前この日記に書いた↓

んだけど、この俺が大好きなお店がウイルスのまん延による営業自粛によるものなのか?店主のお年が原因なのか?わからないんだけど閉店ということになってしまいました。夏前くらいからずっとお店やってなくて、張り紙には緊急事態宣言中につき営業していません的なメッセージが書かれていたのよ。で、宣言が延長になったからお休みも延長になったのかな?と思ってたのね。俺はよく行く居酒屋さんまでの通り道でこのそば屋さんの車道挟んで反対側をいつも通るけど、張り紙の文言までは見えないから、いつも通る時には、まだやってないんだくらいのことしか思ってなかったのね。そしたら先日居酒屋さんで会ったよくお話させていただいてる方から、駅前の立ち食いそば閉店したの知ってる?と聞かれて、そうなの?と、お休みじゃなくて?と聞き返したら、私もそう思ってたんだけどさっき確認しに行ってみたら閉店すると書いてあったよってことで、俺も翌日に確認しに行ってきました。いやわかっていたこととはいえ、切なすぎる。

何年通ったんだろ?20年なんてもんじゃないもんな、30年くらいになるのかな、多い時だと週に3回とか、ここの柔らかいそばをもう一度食べておきたかったなと後悔しております。前にも書いたけど、山手線の駅前にはほとんどの駅で立ち食いそば屋さんがあるんだけど、現存するお店の中では一番古いそうで、俺はこのお店の佇まいも大好きなのよ。お店と道路の境目がなくて、お店の仕切りというか入口っていうものがないから、夏は暑くて冬は寒い、雨が降れば濡れるし雪は足に積もるっていうね、さらに言えば道路歩いてるとつゆの香りが漂ってて寄るつもりなかったのに足が向いてしまうっていうね、いやいやこういうお店は残さなくちゃダメでしょ。今やどこ行っても同じお店ばっかりで、東京に関して言えば富士・小諸・ゆでばかりだもんな。俺は絶対にそういうお店に行かないと決めてるというより行くなら個人店だなと、そういうのがあるから行けるお店がこうやって減ってしまうのは淋しいね。ここがなくなったら、あとどこだ?蒲田のみよし庵さんは確か200円くらいからそばいただけるんだよな、ここも大好きなそば屋さん、それから中延の大和屋さんね、ここは天ぷらの種類がめちゃ多くて俺はほかのお店ではめったに見ることのないピーマン天が好きなのよ。それと駅前ではないにも関わらず毎日混んでる環七沿いのよりみちさんね、ここは歩道にビールケース並べてみなさん青空の下露店でそばを食べてるっていうね、ここも大好きなお店なんだけど、それくらいになってしまうな。行動範囲がだいたいこのへんなもんで(笑)、新橋あたりに行けばまだそういう古めの美味しいお店残ってるのかもしれないけど、わざわざそのために電車乗って行くっていうのも立ち食いそばの主旨に反してるような気もするし、なんだかね。いやー残念、大好きなお店がなくなるって淋しいものがあるよね。まぁいろいろなご事情があるんでしょう、仕方ないもんね。ただ一つ後悔するのは、長い間ありがとうございましたということを伝えることができなかったことだね。自粛によるお休みからの閉店だったから、いつまでっていう告知もなくてね、それだけ少し後悔してしまうね。

シルバーウイーク、よい休日を。