安倍川探石 47「ユニークな形状の翡翠原石」 | 晴れのち曇り時々Ameブロ

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安倍川風景

巷では今日からゴールデンウイークが始まっていますが、私はただの土日連休の人です。
1日小雨模様の中、早朝から安倍川へ出掛けて来ました。
いつもよりも少し下流の辺りで探石していましたが、今回も面白い石を二つほど拾って来ました。

安倍川の翡翠原石

先ずは、こちらのオレンジ色の石。
おそらく、安倍川の翡翠原石だと思います。
風化した表皮があるので、キツネ石とも間違えられやすいのですが、キツネ石はこんなに形は残りません。
大きな石に挟まれていたことから、テコ(小さなバール)を使って取り出しました。
翡翠は比重があるので、大きな石の間に挟まれていたり、半分土に埋まっていたりと、毎回取り出すのには苦労しています。(^^;)

安倍川の翡翠原石

天地ひっくり返して撮りましたが、石自体が硬いので、比較的下流域でもしっかりと形が残っていますね。
ロディン岩や曹長岩は、ここまで形が残っていません。
唯一、年末に紹介したハイドログロッシュラーガーネットは形が結構残っているのですが、結晶の出かた等諸々観察した結果、今回は翡翠という判断に至りました。
透過性の全く無い「風化翡翠」かと思いきや、意外に質が良くて、強い光を当てると少しだけオレンジ色に透過しますね。
鉄分の影響かと思うのですが、糸魚川というよりかはミャンマーの翡翠に近いのかも?
安倍川の翡翠は鉄分を多く含むせいか、白い翡翠の中には綺麗なオレンジ色に透過するものがありますね。

安倍川の翡翠原石

そして、もう一つの石はこちら!
これもまたユニークな形をした、ロディン岩や曹長岩と間違えそうな石。
ただ、ロディン岩はこんなに形は残らないのですよ。
その上、乾くと表面が粉っぽくなり、色が白っぽく褪せてしまう。
この石は、濡れた状態と乾いた状態の変化が無いので、翡翠で間違いないと思います。
結晶も確認出来るし、緑の入り方も丸くスポット的に入っている感じですね。

透過性もそこそこあり、質も悪くないです。
糸魚川翡翠と異なるのは、この石は白色なのですけれども、光を当てるとオレンジ色に透過する。
糸魚川の翡翠は、白色で光を当てると緑色に透過するじゃないですか。
安倍川の翡翠は、緑色ではなく鉄分の影響かオレンジ色に透過するものが多いです。
もちろん、石英グループの黄色っぽい透過ではなく、橙色というか優しい雰囲気の綺麗なオレンジ色。
かと言って、カルサイトのような部類の石ではありません。

安倍川の翡翠原石

今回の成果を並べてみましたが、形に個性のある中々良い石を拾うことが出来たのではないでしょうか?
一概に翡翠と言っても、産地によって其々に趣が異なり、宝石質のものが採れるのは、やはり糸魚川界隈。
後は・・・鉱物好きの人がサンプルとして持つには良いかな?という品質です。
価値は人其々なので、宝石ではなく鉱物として楽しむには、安倍川の翡翠も悪くないかもしれません。



ダイヤモンド