読書感想文《不死身の特攻兵》《ケースケランド》 | 生涯、キリギリス 〜チャーモの部屋〜

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ミュージシャン(他色々)チャーモのブログです。

今日は終戦の日。
 
 
 
 
 
前から気になっていた本なんだけど、8月15日までには読むぞ、と自分の中で決めてたので買って読みました。
 
 
 
 
 
「不死身の特攻兵」
書店でも推してましたね。
 
 
お国のために命を捧げる、死んで帰ってこなければ非国民と言われていたあのご時世に上官に逆らい8回(9回?)も生還した特攻兵、佐々木友次さんの話です。
 
 
 
 
今も昔も時代や風潮に流される人もいれば異議を唱える人もいる、とは思うけど、この命がけな時代で叩かれながらも逆らって生き延びたというのは凄い事だなと思う。
 
 
 
 
当事者である特攻兵やその家族の心情なんかも生々しく伝わってくる。
 
 
 
 
私が印象に残ったのは最後の項目
 
 
 
「当事者ではない人間の怖さ」
 
 
 
 
というもの。
 
 
 
まあ、生きて帰って来た特攻兵をみんなで寄ってたかって叩きまくってた時代だからね。
 
 
しかし叩く人は当事者の見て来たものは何も知らない人達ばかり。
 
 
 
 
 
でもこれは現代にもそこいらじゅうに転がっている光景だなと私も常々思っている。
 
 
 
現場の様子なんか何も知らず口先で上から命令下すばかりのくせに「死なないとは何事か!この恥さらし!」とか言ってる上官とか、セリフの内容変えたら今時の会社の上司にもいるだろうし(笑)
 
 
一切関わって居ないはずの赤の他人の外野が正義のつもりで誰かを叩いてる光景なんかそこいら中で見かけるけど、生きて帰って来た特攻兵に「非国民」となじって石を投げつけるご近所さんの場面を見て、「ああ、今も昔も変わらないんだな」なんて思ったりした。
 
 
 
 
「どんな社会的な運動も当事者よりも「傍観者」の方が饒舌だ」
 
 
「思い入れを熱く語るのは当事者になれなかった傍観者、当事者になりたかった傍観者」
 
 
 
まあ真実なんて目の当たりにしたらみんな抱え込むしか出来ないと思うけど。どんな事でも。
 
 
 
時代が変わっても人の性質は根本的には変わらないんだろうなあなんて思う。
 
 
 
 
それが悪いとも良いとも言わないけどね
良し悪しは所詮個々の都合なので
(コレは私の考え方だけど)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
重い内容の本の次は極めて軽ーい内容の本を。
 
 
 

 

桑田佳祐のエッセイ「ケースケランド」

 
 
鶴ヶ島図書館で借りました(笑)
 
 
昭和61年の本なんでかなり古いので、桑田氏の発言もかなり自由です。
 
直球の下ネタもガンガン出て来ます(笑)
 
 
 
内容はほぼ音楽ですね。
聞いてる音楽や好きなミュージシャンやらをハチャメチャな桑田節で書いてます。
 
 
 
これ見てると、ホントこの人は音楽バカで沢山の音楽を聴いて吸収して来た人なんだなーというのが良くわかる。
 
 
 
これ一冊読み終わる頃には聴きたいミュージシャンが50人くらい増えると思います(笑)
 
 
 
 
とりあえず私はこの本に触発されてロバータフラックとマンハッタントランスファー聴き始めました
 
 
 
 
 
先日これまた図書館で借りたんだけど、私の好きな作家の倉橋由美子さんのエッセイで、これもこの方の好きな小説や作家なんかを紹介する内容のもので。
 
 
読み終わる頃にはAmazonのほしい物リストに本が何冊も追加されてしまいました(笑)
 
 
 
 
こういった感じで自分の好きなアーティストが自分が影響を受けたアーティストを取り上げたエッセイを書くのっていいな、と思った。
 
 
 
自分の好きなミュージシャンが勧める音楽は聴いてみたいし、好きな作家が勧める本は読んでみたい。
 
 
 
 
好きな人のルーツを知る、というのは元々私は好きなので、とても良い1冊だと思いました。
 
 
保存版として買っても良いくらいだなー。
 
 
 
 
 
 
 
そんなわけで今回は2冊ですが、ここんとこ鬼のように読んでます。
 
 
 
不死身の特攻兵もそうだけど最近は、具合悪くなるほど重たいノンフィクションとかが多いです(笑)
 
 
 
 
なんにしても本は良いです。
世の中本にしか書けない事ってのが色々あったりするわけだし。
 
 
 
 
 
また気が向いたら感想文書きます。