先日、「アイメッセージ」についてのブログを書きました。
まあ偉そうに書いていますが、この中にも少し書いているとおり、実はわたし自身が間違ったアイメッセージをずっと使っていたんです。今日はそのことについて書いていこうと思います。
大間違い
まず最初に「アイメッセージ」を知ったのは、子育てのわりと最初の方だったと思います。その時は本か雑誌か何かで読んで、「主語を『わたしは〜』にしよう」くらいのもんだったので、理解はもちろん、そこ止まり。そんなの簡単やん、と思いながら、当時のわたしがやっていたコミュニケーションは、これ。
「〜〜してくれたら、お母さんはとっても嬉しいな!」
はい、まるでお手本のような間違った使い方です。笑
たしかに自分の気持ちを伝えていますが、相手が行動を変えるのを期待しています。というか、期待どころがもうこれね、強要だからね。^^;
もちろんなにもしてくれなかったり、断られた時は、「〜〜してくれないから、お母さん残念だわあ、悲しいわあ」です。超相手をコントロールしてるやん・・・・。
ところが悪いことに、当時まだ子どもが小さかったこともあり、わりと思うように動いてくれたんですねえ。そのため、「自分はアイメッセージで伝えている」と誤解をしたまま、数年をすごします。アイタタタタ・・・・。
が、しかし。うまくいかないこともありました。夫とのコミュニケーションです。「〜〜してくれたら嬉しいんだけど」と伝えても、「え、無理」とか「僕はそうは思わない」とか、まっっっっったく思うように動いてくれないんですわ。結果、「夫はわたしの思うようにやってくれない!」というストレスが溜まっていきました。さらには根っこの部分で、夫の対応は間違っていて、自分は正解だと思っていたので、その恨みは余計に強い。もうコイツに期待するのはやめよう、諦めよう。そう思う時期もありました。
衝撃の講座
そんなわたしが衝撃を受けたのは、ブログにもなんども書いている、日本メンタルヘルス協会の心理学基礎講座を受けた時です。前編の3回目がまさにアイメッセージなのですが、その時に、さきほどのブログに書いた内容を聞きました。
講座の中で、自分の気持ちの伝え方を書き出すワークがあったんですけど、改めてそれを書いてみて思ったんです。「あれ、基本的に相手の行動を変えようとしているんじゃない?」と。追い討ちをかけるように、「主語をわたしは、にしたらいいって勘違いしてる人もたくさんいるけど、違うからね」という講師の言葉。ぎゃーーーーー!!!わたしのことか!!!まさに、穴があったら入りたいとはこのこと。講座の前は、「アイメッセージかあ、いまさら聞かなくても、わたし出来てるしなあ」って思っていたのに、講座が終わる頃には、穴を掘って入って上から土をかぶせて埋まりたいくらい、恥かしかったです。
期待がのかない
その講座を受けた後、「自分の素直な気持ちを伝える」ことに、できるだけ取り組むようにしました。このころは次男が不登校になっていて、夜な夜なわたしに向かって言葉で責める攻撃をしていたんですね。それまでは、「でも、その時は〜〜だったから」とか、逆に「あなたなら大丈夫だよ、そんなに悩まなくても大丈夫」とか、言い訳をしたり、無理やり前向きな言葉に変換したりしていました。が、自分の気持ちだけを伝えるようにすると、その言葉責めに対して、確かに当時は良かれと思ってやっていたけれど、次男は嫌だったんだな、ということに改めて気がついたんです。
当時の自分がやったこと、それに対して次男が今でも思っていること、それを聞いてわたしが思うことを伝えようとすると・・・・。「その時はごめんね」としか言葉が出てこない。言い訳も、大丈夫だよも、なにも出てこない。すると、驚くことに、言葉責めの時間がどんどん短くなっていきました。
アイメッセージを本当に使おうと思ったら、相手との境界線もきっちり引く必要があることに、気がついた出来事でした。
ただそのころも、夫との関係はあまり良くなくて。ある日、夫の行動に対して、「〜〜をされたら、〜〜の理由で困る」と言ったことがあるんです。具体的な行動は忘れてしまいましたので、曖昧で申し訳ありません。
言葉で書くと、相手の行動も求めていないし、自分が困っていることだけを伝えている。おお、うまくできたんじゃない?って思った瞬間、夫から返ってきた返事は、「でも、めったにあることじゃないから」でした。
うーーーーん。やっぱりうまくいかない。こう思いながら、アイメッセージの講座をリピート受講しました。すると、前回の講座では頭に入っていなかったことを言われました。
時間差アイメッセージと、感謝のアイメッセージ
相手の行動を変えるのは、大変です。でも、本当に変えたいなら、伝え続ける努力が大事。その時は変わってくれなくても、少し冷静になったころに思い出して、変化が起こることもある。
また、行動を変えたいなら、相手との関係性をよくしないとダメ。日頃から、感謝のアイメッセージを伝えていますか?
このような内容でした。
ちなみに講座は3時間弱で、休憩は途中に5〜10分程度なんです。だからめちゃくちゃ内容が濃い。一度で全てを覚えられないんですね。1回目の受講では、自分が勘違いしていたことに気がつき、2回目の受講では、「時間差で効果があるかもしれないことと、普段からの関係性つくり」という内容に、また頭を殴られたような衝撃を受けました。どっちも全然出来ていない・・・・。
またもや穴を掘って入りたい気持ちで帰宅し、数日たったころです。先ほど書いた、わたしが夫に伝えた「困りごと」について、夫から譲歩の意見が出てきました。まさに時間差のアイメッセージ!!!そうか、その瞬間に変わること、簡単に伝わることを期待したらいけないんだ、人とのコミュニケーションって、大事に大事に育まないといけないんだ、と実感した出来事でした。
とはいえ、長年かけて夫との間に作ってしまった壁と溝は、簡単にうまるものではありませんでした。同時に、「わたしの方が正しい」という気持ちも、相変わらず持っていましたので、日々のストレスは着実に溜まっています。
そんなある日、またもやどうしても譲ってほしい出来事が起こります。少しは自分も成長してると思って、これまた相手にアイメッセージで自分の気持ちを伝えました。
相手の行動が変わることを期待しない
それが、冒頭のブログ記事で書いた内容です。今でも一言一句、覚えています。
「相手の行動を変えるために放った言葉は、その瞬間にユーメッセージになるからね。テクニックじゃないんだよ。ハートが大事なんだよ」
そう、結局わたしは、喧嘩になりにくい伝え方は身についていたけれど、結局のところ、夫の行動が変わることだけを期待していたんです。
そう言われて考えてみたら、まず、朝起きてすぐに身支度をしたのか。答えはノーです。少なくとも30分以上は、スマホを見たりしてダラダラしていました。また、夫が朝風呂に入るまえ、「今から洗面所を使いたいから、15分待って」と伝えることもできたはず。
これだけではなく、今までわたしが、夫や周りに対して「伝わらないと思っていたことは、すべて自分が都合の良いように行動してほしいという、あまりにも身勝手な内容。どんなに自分にとっては正論でも、相手にとっては「知ったこっちゃねえ」んです。どんなに自分が正しいと思っていても、相手にも相手の言い分がある。
結局は、自分が思い通りに相手を動かしたいというコントロール欲求。自分が正しいと信じるおこがましさ。しかも、自分にも改善や歩み寄りの余地があるのに、それに目をつぶって、です。
だから、相手に変わってほしいという欲求を出さずに、自分の正直な気持ちを伝えることに立ち返ることにしました。そうしたら・・・・。どうしても、夫に対しては、行動を変える欲求を抑えることができない。子供達や、周りに対しては、「どっちでもいいや」「伝わるといいな」で発することができるけれど、どうしても夫に対しては、期待を乗せてしまう。だから・・・・「〜〜してほしい」をやめました。
やめたけれど、諦めたわけではなく、「どうやったら変わってほしい、思い通りに動いてほしいをなくせるか」にシフトしたんです。だって、それをいい感じに消化しないと、伝えられないから。でも、伝えたいから。そうして自分に向き合って、向き合って、向き合っている中で、他にも色々な学びや気づき、行動の変化を行う中で、ある日ずっと持っていた、夫への恨みが消えました。
そこからが、色々とうまく回り出した気がします。そうして、思わずぽろっと笑ったことで、「不快な気持ちになってたなら、改めるわ」という言葉が夫から出てきました。
ちゃんちゃん♪
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