2021年33冊目は、山本文緒著、『恋愛中毒』を読みました。
こんなに怖い話だとは知らず、普通の恋愛小説だと思って読みはじめました。
32冊目も重たかったのに…知らなかったとはいえ、
ちょっと重いのが続いちゃっています。
29ページ
「諦めると決めたことを、ちゃんときれいに諦めるように。二度と会わないと決めた人とは、本当に二度と会わないでいるように。」
諦めるって、簡単なことじゃないですよね。
私は苦手です。
でも、すべてを手に入れることはできないのだから、
時には選んで、他を諦める必要があります。
人生は選ぶことの連続なので…。
手に入らなかったものを数える人生にならないように、いまを楽しみたい。
51ページ
「仕事は生きていくための手段なのだから、自分にとって有利な方を選択すべきだよ。よっぽど好きならともかく、そうでもないのだったら手間ばかりで大したお金にならない仕事より、手間をかければそれだけ帰ってくる仕事の方がいいに決まっている。」
仕事と時間とお金…難しいです。
112ページ
「具合が悪いときは当たり前だけれど気が滅入る。イヤなことばかり、不安なことばかりで頭がいっぱいになる。私は何をしても失敗する。」
ネガティブ思考に支配されると、本当に身動きがとれなくなります。
考えを止めることは難しく、ぐるぐるぐるぐる。
心と身体は繋がっているので、気を付けないと…。
130ページ
「本当にいいのか、と私は自分に問いかけた。親の戸籍から抜けることなんか、別に大したことじゃないようにも思う。実際そんな事は問題にならない家庭も多いだろう。けれど私がしようとしていることは決別宣言だった。」
この本の主人公は結婚して、離婚をしています。
離婚して親の戸籍に戻り、そこから今度は親に内緒で戸籍を抜けた場面です。
私は自分の意思ではなく、親に戸籍を移された経験があります。
高校生のとき、養父の戸籍に移りました。
そのとき母は、「養父が亡くなったら、また(親の戸籍に)戸籍を戻せばいいから」と私に説明しました。
戸籍が変わったからと言って、生活は変わらなかったので、「書類上のこと、大したことはない」と言ってしまえばそうなのですが、高校生の私はとっても複雑な気持ちになったことを覚えています。
結局、私は養父が亡くなっても親の戸籍には戻れていません。
その頃は、まだ「悩んでも仕方のないこと」とは思えませんでした。
いまは…「悩んでも仕方のないこと」だと思います。
この本を読んで「一人で生きていくって難しい」んだなぁと思いました。
経済的にも精神的にも自立できれば、恋愛に溺れることはないのかもしれません。
でも、それはなかなか容易なことではなくて…。
ドラマ化もされているんですね。
ぜんぜん知りませんでした。
クリスマス…予報通り雪になりました。
夜から降っていたので、もっと積もるのかなぁと思っていたのですが、
気温が少し高いのか、
いまは雨のようです。