相対論はいかにして国家主義に打ち克ったか | 都の西北 / 山梨 / 甲府 / 愛宕山からチトフナ(世田谷)に!

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2004年12月に山梨県に移住,15年を過ごした後に
2020年3月に世田谷に引っ越しました!

アインシュタインの戦争: 相対論はいかにして国家主義に打ち克ったか

 (Matthew Stanley /新潮社)


 

物理をかじった人であれば面白いかも?

 

書かれている内容はアインシュタインの伝記だと思いますが,

そこで切っても切れないのが『相対性理論』であり,

『量子論』であるので,理系向け記述が切り離せませんが,

文系の人でもわかるように説明が工夫されています.

 

ちょっと感動したのが導入部での『相対性理論』の説明です.

エーテルの存在に繋がる絶対座標の存在を否定すること,

時間が縮むこと,空間が縮むことを実に分かり易く説明しています.

 

思い起こすに,大学時代の物理の時間,

相対性理論,量子力学の授業は難解で

先生は何が言いたいのか? 

物理の先生方の説明は数式ばかりで全く理解できませんでした.

 → いきなり数式を黒板に書き連ねる講義は眠いだけでした.

   興味も湧かないし,聞く気もしない...

 

本書で展開される,まず何故,相対論が提唱されたかの背景から,

エーテルと言う間違った概念が否定されなければならない歴史的背景,

光の速度が絶対不変であると言う思考実験からの導きで

それを説明するには時間が縮み,空間が縮むことを導いた背景は,

物理の素養が少しでもあればわかる説明になっています.

 

大学の講義も,こんな風に説明してくれればよかったのに...

 

まだ全部読んでいませんが,

理系人間なら読みふけってしまいそうな

アインシュタインの関わる成果をまとめた1冊で

大変興味深い内容です.