組織力を考えた相性の重要性
今日(12/28)は1年間で義務となっている5日間の最後の有休消化日で,
朝から伸びきった髪を切りに理髪店に行きました.
そこで担当頂いたお兄さんとしたお話についてです.
『サービス業は忙しくてお休みなんて取れないよね?』
『年末は31日まで,三が日も交代で出勤します.
有休はあってないようなもの,毎年そうですから.
有休は病気や親族の不幸の際に使うかです.』
『昔,県内の製造業でも働いて,規則正しく土日休みでしたが,
なんか,決められ事ばかりで合わなくて,
今の仕事に変わりました.こっちの方があってます!』
『休みは取れませんが,今のこの仕事の方が自分には向いてますね!』
言っていることは至って常識的,権利だからと言って有休を使う?
みたいな発想はこの会話からは全く出てこなかったので
すんなりと話を聴くことができました.
→ こういう業種こそ,働き方改革の流れを入れるべき! では?
それはさておき,話は続きます.
この忙しさをどう切り抜けるか...
『忙しいから人はそれなりにいるよね?』
『人のローテーションは,人と人との相性で決めているようで,
単なる頭数ではうまくいかないようです!』
『個人の能力の高さや頭数よりもそれが大事なようですよ.』
『合わない人と組まされてしまうと,かえって効率落ちますから.』
『理容師って,結構癖がある人が多くて,
うまく使ってこそ仕事が回るみたいですよ!』
それはそうだと,当たり前のことながら,
この事実を再認識させられました.これが ざ・人事 でしょうか.
翻るに,忙しいからと言ってとにかく頭数だけで考えてしまい,
現場の生産効率まで配慮するケースは少なくないように思います.
『この急場をしのぐには XX 人必要だ!』
『人が足りない!』 → どんな人でもいいかのような?
こんな会話はよく耳にしますが,単純な人員計画には
そこで働く人たちの相性や生産性は加味されているのか,とても疑問です.
仕事は頭数ではなく,最近はやりの効率ということになりますが,
その効率はどうして上がるのか?
一言でいうと組織の団結力が重要であり
如何にその組織員を機嫌よく働かせるか,
やっぱり気の合う同志を同じ業務に配置し,
負の効果が生じないようにする事が基本だと思っています.
古い話ですが,桶狭間の戦いで
織田信長は2000人足らずで2万に以上の今川軍を破っています.
これが何故できたかは明らかで,組織力の差が数の優位を上回ったからです.
組織力は,時には10倍以上の人力を成しえる!
桶狭間の戦い: 2万5千といわれる大軍を率いて尾張に侵攻した
駿河の今川義元に対し、尾張の織田信長が少数の軍勢で本陣を強襲し,
今川義元を討ち取って今川軍を退却させた日本三大奇襲に
数えられる有名な戦である.
組織力が落ちていると感じる時(業績が悪い時!),
その原因は組織の団結力が落ちている時だと思います.
組織に所属する人達のベクトルが散乱することで,
個々の力を打ち消し合っている場合が少なくないということ!
そのために大切なことは,同じ方向を向かせることであり
更にそのためには,個々の人たちを納得させ,
如何に大切に対応するか(育てるか)です.
今日(12/28)の日経新聞 江夏豊氏の私の履歴書に
日本ハムファイターズ時代の大沢啓二監督の話が出ていました.
乱暴でおおざっぱでありながら,『親分』 と
人に慕われていた人柄の根底には
裏方への配慮や思いやりがあったと言っておられます.
この人の下で働けて良かった...
組織力は人と人との相性と言いましたが,
上に立つ人もこういった人への配慮ができることで
部下との良い相性を築いていけるのではないか?
そんな組織がやっぱり強く,生き残れるのではないかと思います.
話を戻して,理髪店のお兄さん,休みなしで有休もとれずに
めちゃくちゃ忙しく働いていますが,顔は活き活きしていました.
本来目指すべきはこういった働き方であり,おそらく良い人間関係と
組織への良い帰属意識が芽生えているから,これだけ頑張れるのだろう...
仕事との相性
人と人との相性
部下と上司との相性
帰属組織との相性
これらに十分な良い関係が築けていないと,
組織は強くならないのでは? そう感じた朝の経験でした.