西郷の首(伊東 潤著 / KADOKAWA)
2017年の歴小説ベストセラーと言われる大作!
今から150年くらい前,日本は混乱期にありました.
ひとつの時代が変わっていく裏には,特権階級にあった人たちが
その立場を追われ,これまでに権利を認められなかった人たちが
新たな力を得る,その戦いが命を懸けの戦いに繋がったと理解します.
それが幕府と薩長連合の戦いであり,
開国派と攘夷派の戦いであったと理解します.
この時代の改革に加わった人たちはいわゆる特権階級ではなく,
下級武士であり,一人では何もできないけれど,多くが力を合わせて
時代を変えていった歴史に,最近少し興味をもっています.
「西郷の首」という本書の表題は,
武士の世から維新へと時代が変わる流れを表す!
本書では,加賀藩の幼馴染二人を描いています.
島田一郎: 大久保利通を暗殺
千田文次郎: 西南戦争後に西郷隆盛の首を発見
これまで.加賀藩士に注目して描かれる記述を読んでこなかったので,
新しい視点からの幕末を読み解けるような気がします.