売られる半導体事業
今日(10/21)の日経新聞朝刊からです.
IBM,半導体事業譲渡
高付加価値事業に資源集中
不採算の半導体製造部門をグローバルファウンダリーに譲渡,
自身は人口知能型コンピューター『ワトソン』など
高付加価値事業に経営資源を集中するとのことです.
不振とは言え,ハードウェア部門は純利益で1,800万ドル/4半期
売り上げは223億ドル(確かに利益率は悪い...)
日本円で40億円を稼いでいるのに,不採算で早々に売却?
以前読んだ GE / ジャック・ウェルッチ の自伝によると
2000年代には半導体事業の採算性の悪さから
売却事業の候補として名が上がり,早々にGEは事業を売却
投資の額が大きすぎることが最大の問題とされていました.
近年では,垂直統合型のビジネスが半導体には適していない?
ビジネスは設計重視のファブレスか,製造特化のファウンダリーが
良いとされており,垂直統合で儲けを出しているのは
日本では唯一東芝(サンディスクとの提携事業の効果もある!)
世界ではインテルとサムスンくらい,要は半導体が事業として
成り立つには大きな資本が背景にあることが大前提となっており,
ここまでにいったい何社がこの事業から撤退したことか....
直近,国内の最大の関心事がルネサスの整理ですが,
これも上記のような背景から出てきた課題と言えるでしょう...
お荷物のレッテルが固定してしまった半導体事業
もはや欧米では売りたい事業の最右翼となってしまいました.
国内では売りたくても売れない...というところですね?